食事制限をしても体重が落ちない人は、倹約遺伝子を持っている可能性があります。
カロリーを節約して生きるための遺伝子は、関連遺伝子が50種類ほど。
基礎代謝の平均値は、男性が約1500kcal、女性が約1200kcaですが、倹約遺伝子の持ち主は、それより200〜300kcal程度、代謝が低いのです。
疑いのある人は、食事制限を続けつつ、消費カロリーを毎日200〜300kcal増やす必要があります。
人類史を1年間で表し、元日を人類誕生とすると、食料が余る時代に突入したのは、大晦日の23時59分ぐらいから。
つまり歴史のほとんどは、空腹の時代。
飢餓と戦う歴史のなかで、生き残るために有利だったのは、エネルギーをセーブできる遺伝子を持つ者だったのです。
とはいえ、いつでも満腹になれる現代では、迷惑な話。
日本人の倹約遺伝子保有者は、欧米人よりも多く、3人に1人います。
食生活などの要因を除き、体質だけで考えると、太りやすい人種なのです。
遺伝子が飽食時代に適応するには、10万年はかかる。
そんなに待ってられません。
現代人は生活のコントロールで、対応するしかないのです。
(おわり)