開業司法書士時代、何人かの知り合いからは、私に業務を依頼したいと言われていた。
だけどついぞ、知り合いからの依頼を受けたことはなかった。
そもそもがとてもデリケートな相談も多かったですし。
ただ一件を除いては。
ある時、自分の事務所をご年配のご夫婦が訪れた。
びっくりした。
だって自宅から至近距離の、それこそ毎日のように通る道にあるお店を営んでいるご夫婦だったのだから。
ご夫婦が経営するお店で私も買い物をすることだって、そりゃああった。
本当に優しくて、感じの良い素敵なご夫婦で。
普段は私が客でしたが、ご夫婦がご相談に訪れた際は、立場が丁度真逆になったような感じで、なんとも不思議な感覚でしたね。
ご相談内容はもちろん書けませんが、最初は私に司法書士業務を依頼されるつもりでした。
ただよくよく話を聞いてみると、どうもかなり複雑そうな案件だと分かり。
というかまだご家族ご親戚間の話し合いも、依頼できるような段階まで煮詰まっていないことも分かり。
結局まだ今は依頼できる時ではないとなり、ご相談だけで終わりました。
その後そのご夫婦は、何事もなかったかのように、お店を営業されていました。
私がお店の前を通ると以前とは違い「あ、こんにちは〜!」と挨拶をしていただいたり、お店の商品を無料でいただいたこともありました。
そしてもちろん、他のことでもご相談があれば、いつでもおっしゃってくださいねみたいに、私もお伝えしていたと思います。
だけど数年前からだったかな…。
ずーっとお店のシャッターが閉まったまま、何日も営業されていない状態が続き。
自宅兼店舗なんですが、どなたかが中にいるような気配もない…。
誤解のないように書いときますと、わざわざ毎日チェックしてたわけではなくて
自宅から本当に目と鼻の先で、ほぼ毎日必然的に用事等で、そのお店の前の道を通るから分かっていたことです。
正直ご年齢もご年齢なので、縁起でもないことを考えてしまったこともありました…。
空き家状態になってしまったのではないか?とも思いました。
あんなに地域の方達に愛されていたお店だったのに、本当に長いこと中に人が住んでいるのかすら、分からない状態になってしまってました。
だけど奇しくも本日13日の金曜日。
夕食の食材等を買うためにスーパーへ行く際、そのご夫婦をめちゃめちゃ久しぶりにお見かけしました
残念ながら最後にお会いしてからもう、多分2〜3年は経っていたと思うので、ご夫婦は私のことを認識はされていないようでしたが。
でもそんなの別にどうだっていい。
とにかく生きていてくださった…!
それだけで、とてもとても安心しました。
今後もうお店を営業されることはないかもしれないけれど、それでもいつまでも健康でいらっしゃってくれたら、それでいい。
そんな気持ちになりましたね…。
このご夫婦に限らずなんですけど。
自分がどんなに普段から気にかけていて、困ったことがあればいつでも助けてあげたいと思っている方がいたとしても。
当のご本人がそれを望まないのであれば、それでも助けてあげたいだなんて思うのは、こちら側のエゴでしかないと思えるようになりました。
これでも「来るもの拒まず去るもの追わず」なのでね
もちろん、助けや協力を求めてきてくれるのなら、その時は自分にできる全力で手伝いたいと思いますけれど。
だけどそうでないのなら、それはそれでよろし。
関わる機会が減ったりなくなったとしても。
いつまでも元気で幸せでさえいてくれたら、それでいい。
そんな心境になれたのも、あんな素敵なお店のご夫婦をお見かけできたからなのかもしれない。
本当にありがとうございます
いつまでもいつまでも長生きしてくださいね。
スーパーで買った、ほろよいアップルティーサワー🍎
やっぱり甘いお酒が一番好きかな
てか最近、毎夜のようにお酒飲んでる気がするなぁ…