実在するある女性のお話。


その人が何より一番恐れていて遠ざけているのは、自分の敵に味方する人。


敵に対してはもちろんだけど、それ以上に敵に味方する人に対して、耐えられない嫌悪感を抱くんだって。


…馬鹿にされていると感じるからでしょうね。


自分が受けた恥辱を、何倍にも増幅して再び思い出させるような感覚になるからでしょう。


冤罪の被害者はよく言う。


真犯人はもちろん憎いし許せないけど、それより何より自分を疑った国家権力が許せないのだと。


…それに近いものがあるのかもしれない。