6月8日(水)シアタートラム13:30開演の
「コペンハーゲン」を観に行きました。
作 : マイケル・フレイン
翻訳 : 小田島恒志
演出 : 小川絵梨子
出演 : 宮沢りえ、段田安則、浅野和之
公演プログラムは700円
<タイムテーブル>
<あらすじ>
1941年秋のある日、ヨーロッパは第二次世界大戦の只中にあった。
ドイツの物理学者ハイゼンベルク(段田安則)は、かつて師と仰ぎ、
共に研究に従事したデンマーク人の物理学者ボーア(浅野和之)と
その妻マルグレーテ(宮沢りえ)に会うために、デンマークの首都、
コペンハーゲンを訪れる。コペンハーゲンはナチス・ドイツの
支配下にあり、ユダヤ系であるボーアはナチスの監視下にあった。
ナチス政権下で原爆開発チーム「ウラン・クラブ」の一員となっていた
ハイゼンベルクにしても、自由な行動は当然許されていない。
そんな中で、なぜハイゼンベルクはリスクを冒してボーアのもとを
訪ねたのか。連合国側に通じていると見たボーアの同行を探るためか?
あるいは、ボーアをナチス側に引き込むためなのか?
それとも、ドイツの原爆開発を自ら阻止する思惑があったのか?
かつての師弟がお互いの真意を探り合う様子を、
マルグレーテが時に会話に加わりながら見つめている。
果たして「あの謎の一日」に何があったのか。
3人は過去と現代を行き来しつつ不確かな記憶と言動を
さかのぼり、確かな真実にたどり着こうと試みるのだが…
j通常の会話台詞だけでなく、説明台詞や
心の声もあり、膨大な台詞量の舞台だった。
科学者としては神の領域に入り込むという認識があり、
自分の発見したものが、殺人兵器として使用されると
分かっていても使用してみたい、という欲求は抑えがたいのだろうか。
結局、ユダヤ人を迫害したことで、多くのユダヤ人系の
有能な物理学者が国外に脱出した事により、ドイツの
原爆開発は連合国に遅れをとってしまったのではと思った。
「相補性理論」やら「不確定性原理」やらと、難解な言葉が
出てきて難しかったけれど、熱量のすごい舞台だった。