3月9日(水)東京国際フォーラムホールC
13:30開演の、ミュージカル「ジキルとハイド」を
観に行きました。
<タイムテーブル>
公演プログラムは1600円。入場時に
15周年記念のポストカードをいただきました。
原作:R・L・スティーブンソン
音楽:フランク・ワイルドホーン
脚本・詞:レスリー・ブリカッス
演出:山田和也
上演台本・詞:高平哲郎
<出演&配役>
ヘンリー・ジキル&エドワード・ハイド : 石丸幹二
ルーシー・ハリス : 濱田めぐみ
エマ・カルー : 笹本玲奈
ガブリエル・ジョン・アターソン : 石川 禅
サイモン・ストライド 畠中 洋
執事プール : 花王おさむ
ダンヴァース・カルー : 今井清隆
ベイジングストーク大司教 : 宮川 浩
サベージ伯爵 : 林 アキラ
グロソップ将軍 : 阿部 裕
アーチボルト・プループス卿 : 松之木天辺
ビーコンズフィールド侯爵夫人 : 塩田朋子
麻田キョウヤ 鎌田誠樹 杉山有大 安福 毅 内田美麗
折井理子 七瀬りりこ 真記子 三木麻衣子 森実友紀
<あらすじ>
人間の善悪を分ける薬を発明した医師のジキルが、自ら人体実験し、
自分の悪のキャラクター「ハイド」に苦しめられる話。
空間を埋め尽くすように舞台の壁にそって、周りをグルリと囲む
二階建て舞台。二階建て部分に高さがあるので、どの階の
客席からでも見やすいと思われる。
エマの屋敷の大きな窓とシャンデリアがアシンメトリーに
配置されているところもどことなく不安感が増す不思議な視覚的効果。
そして生オケの迫力~ (´∀`) やっぱり生オケはいいですね!
「スウィーニートッド」といい、「ジャック・ザ・リッパー」といい、
「フランケンシュタイン」といい、この時代の影の部分、
陰鬱とした雰囲気がたまらない。
さらに、倫理面、衛生面を無視した、人体実験をも辞さない
医療技術発展途上の話が加わる話は大好物。
鹿賀丈史さんの「ジキルとハイド」は観た事があるものの、
石丸さんジキルバージョンは初見でした。
ドラマの石丸さんも素敵ですが、やはり歌う石丸さんはもっと素敵。
鹿賀さんのハイドは怪物的な印象でしたが、石丸さんのハイドは
狂気がじわじわとせまってくる精神的に追い詰められるような
恐ろしさがありました。
薬を飲んだ後、右手で書いていた実験記録が、左手に変わり、
その後二つの人格が主導権を握ろうとあらそっている時も、
右手が左手を抑え、左手が右手を押さえ、制御不能になった
自分に混乱するジキル。昔読んだ多重人格、ビリーの実話、
「24人のビリーミリガン」の話を思い出してしまいました。
濱田さんのルーシー、素晴らしかった。いろいろな女優さんが
演じる娼婦を見ましたが、今まで見た中で、一番悲哀に満ちていて
切なかった (T_T) ジキルに背中の手当てをしてもらった後
ジキルの去った後を見つめる寂しそうな表情、ジキルからの手紙に
喜ぶ幸せそうな表情、一喜一憂する揺れる女心が泣ける。
石丸さんのプログラム中のコメント、「ハイド自身は苦しいわけではなく
逆に身も心も自由で開放されているのでは…」とか、
ワイルドホーンさんから「ジキルとハイドの他に、
ハイドの出現を知ってしまったジキル、という3つのキャラクターを
演じる課題を与えられた」、という話が興味深かった。
名曲の数々だけでなく、石丸さん、濱田さん、禅さん、今井さん、
玲奈ちゃん、以外のキャストの七変化も楽しめました。
素晴らしい舞台だった ≧(´▽`)≦