8月15日(土)東京芸術劇場18時開演の
ミュージカル「100万回生きたねこ」を観に行きました。
ネタバレありますのでお気を付け下さい。
原作:佐野洋子(「100万回生きたねこ」講談社刊)
演出・振付・美術:インバル・ピント、アブシャロム・ポラック
脚本:糸井幸之介、戌井昭人、中屋敷法仁
音楽:ロケット・マツ、阿部海太郎
歌詞:友部正人
音楽監督:阿部海太郎
出演 : 成河 深田恭子 / 近藤芳正 田口浩正 石井正則
銀粉蝶 藤木孝 江戸川萬時 加賀谷一肇 鈴木 竜 川合ロン
皆川まゆむ 清家悠圭 鈴木美奈子 山口真美 西山友貴
<グッズ>
公演プログラムは1500円 (さかなしおり付き)
<あらすじ>
あるとき、ねこ(成河)は、女の子(深田恭子)のねこでした。
女の子がねこと毛糸の玉で遊んでいると、
毛糸がねこに絡まり、ねこは動かなくなってしまいました。
ねこの死、それは、新たな生の始まりでした。
女の子もまた、ねこを追いかけるうちに、自分と同じように
ねこを愛する様々な飼い主たちに出会いました。
どんなに飼い主の愛を受けても、ねこは死ぬのなんか平気でした。
女の子は、ねこをずっと好きでいたいと思いました。
ねこは誰のねこでもない、自分のねこになりました。
やっぱりねこは、死ぬのなんか平気でした。
前回公演を観ていなかったので、今回が初めての観劇でした。
舞台上が一段高くなっていて、ねこが死んで生き返る時
高くなった舞台と通常部分の高さの舞台の間から出てくるのが
面白かった。ガランとした空間の壁や天井など、
あちこちからキャストが出入りするのでキョロキョロ。
暗がりの中、窓に明かりがついた家々が近づいてくる様子は
絵本の中の世界に迷い込んだようで美しかった。
そして魚たちがキモかわいくてクセになりそう…
成河さん、演技、歌だけでなく、ダンスも素晴らしくてビックリ。
「十二夜」で聴いた素敵な歌声がまた聴けて嬉しかった。
成河さんが、プログラム中で、振付について、語ったコメントが
興味深くて、「インバルの振付の特徴である、胸を内側に入れる動き、
ギブイン(Give in)と呼ばれる身体の使い方は、ダンサーさんでも
最初は戸惑うそうで、一朝一夕にできるものではないらしい。
ギブインして尚、その状態でオープンだという概念は非常に難しい」
というもの。壁にかけられた棚を、軽々と登り降りしたり、
狭い棚の上でクルクルと向きを変える成河さん、人間離れした動き。
着地も音もなく、全ての動きがしなやかで軽やかで、
なめらかで、本物のねこのようだった。
深田恭子さんの歌も上手くてビックリ。「とらねこちゃん」、と
話しかける優しい声が忘れられない (´∀`)
サーカスシーンで、ビックリ箱から飛び出すように、
深田さんが天井近くまで高く飛び出すシーンには驚いた。
二幕の白猫が、お人形さんのように美しくて妖艶でうっとり…
とらねこちゃんと白猫のしりとりや、ピアノの伴奏に合わせて
ダンスをするシーンが幻想的だった。
カテコでは、インバル・ピントさんと、アブシャロム・ポラックさんも
舞台に上がり、キャストと一緒に挨拶をされていました。
深田恭子さんが涙を流しながら挨拶しているのを見てジーン…
感動がジワーとこみあげてくる素敵な舞台だった。