4月15日(水)帝国劇場18:15開始の
「レ・ミゼラブル」プレビュー3日目を観に行きました。
<出演者&配役>
この日も中学生の団体で劇場内が詰襟&セーラー服で
埋め尽くされていました。プレビュー初日もそうでしたが、
東宝さんも、劇団四季のように学生団体客を積極的に取り込む
方向なのかしら。未来のミュージカルファンが増えたらいいな。
直前まで騒がしかった彼らも、オーケストラの音が鳴り出すと
ピタッと静かになり、観劇マナーはとても良かった。
授業と休み時間のオンとオフを日常で繰り返している現役の
学生の方が、集中力が高いし、引率の先生が目を光らせている
という事もあり、むしろ一般客よりもマナーが良いのかも、と思った。
福井さんの、深く温かみのある歌声がまた聴けて感激だった。
♪彼を帰して、は高音も美しく胸を打つ歌声だった。
新キャストの海宝君マリウスは、前半堅かったけれど、後半
にいくにつれて良くなっていった。でもバルジャンとコゼットの家の
壁を乗り越える時がモタついていた。原田マリウスがいつも
あざやかに乗り越えるので、このシーンに特化してあまり
気にして観た事はなかったけれど、慣れないと難しいのかも。
清水さんのコゼットは感情表現も表情も豊かで、分かりやすかった。
綿引さんのエポニーヌ、かなわぬ恋だったが、大好きなマリウスの
腕の中で死んでゆけるささやかな喜びをかみしめ、マリウスの
シャツがしわくちゃになるほど、強くギュッと腕をつかんで
微笑み、逝く…切なさMAX。エポニーヌは生まれ変わったら
幸せな人生を歩んでほしい、といつも役柄なのに感情移入する。
上山君のアンジョルラスと、海宝君のマリウスが並ぶと
背格好や雰囲気が似ているのでキャラがかぶっている感じがした。
上山君の声が高めなせいか、この日はやけに上野さんのフイイと、
丹宗さんのグランテールの存在感が増してみえた。
グランテールが、アンジョルラスに「死は無駄じゃないのか」
と詰め寄ったあと、上手で一人寂しそうにポツンとうなだれていると
ガブローシュが近づいて行って、グランテールに
優しく寄り添う場面が好き。この二人、いつも一緒で泣ける。
駒田さんのテナルディエ、バルジャンがリトルコゼットを
迎えにきたときに値段を釣り上げながら歌うシーン、
プレビュー初日は、コゼットの名前を「ほら、なんだっけ」
と問いかけ、夫人に「コゼット!」とどなられる。
この日は「コメット」と言い、夫人に「コゼット!」と言い返され(笑)
駒田さんのテナルディエは、毎回変化があって楽しい。
吉原さんのバルジャンとジャベール、両方観て、ジャベールの方が
合っていると思った。♪自殺では、自嘲する笑い声も入り、
”先も見えない”の歌詞の歌い出しまで、かなりの時間があり、信念が
崩れ去り、激しく動揺する様子が歌にあらわれていてすごく良かった。
福井さんと吉原さんのバルジャン、ジャベール対決は、
苦悩、葛藤、許しが色濃く表れていて、素晴らしかった。
復帰された福井さんと、苦難を乗り越えたバルジャンの姿が
重なって見えて、ラストは涙が止まらなかった。2年前よりも
さらに慈愛に満ちたバルジャンになっていたような気がする。
昨夜は余韻が激しく、なかなか寝付けなかった。
休憩時間に中学生達が、「感動!!ヤバイ」と口々に感想を
言っていた。男子中学生達が、「下ネタ多かったな。
予想はしていたけど、あんなにはっきりと言うとは
思わなかった。○○○とか○○○とかさー」
とワイワイ話しているのを横で聞いていて吹き出しそうになった。
娼婦館でのシーンや、ラブリーレディの歌詞とか、
テナルディエ夫人が、フランスパン折り曲げて
包丁でぶった切りしたり、何かと刺激的だったようだ(笑)