11月26日(水)シアタークリエ14時開演の

「ファースト・デート」を観に行きました。






脚本  : オースティン・ウィンズバーグ

音楽・作詞  : アラン・ザッカリー&マイケル・ウェイナー
演出  : 山田和也
出演 : 中川晃教、新妻聖子、藤岡正明、
      昆夏美、古川雄大、未来優希、今井清隆



<あらすじ>


レストランでブラインド・デート(全く面識のない人との

初めてのデート)をする若いニューヨーカーの男女―。
偽りだらけの自己紹介、性格や価値観の違いに

落ち込んだかと思えば、トキめいちゃったり…
ギクシャクしながらデートは進む。さて、この恋の行方は???



公演時間は休憩無しの1時間40分。



公演プログラムは1300円。




初めてのデートにドキドキしながら、カウンターバーで、一人

シュミレーションをするスーツ姿のアーロン(中川晃教さん)。

あたふたぶりが「プロミセス・プロミセス」を思い出しました。

デートのお相手は髪を半分赤く染め、ビジュアル系バンドの

ボーカルのような恰好のケイシ―(新妻聖子さん)。

二人の出会いは最悪だったのに、お互いどんどん

惹かれあっていく様子がとても丁寧に描かれていて

ストーリーにぐいぐい引きこまれました。






レストランでは、他に2組の男女が出てくるのですが、

1組は古川君と未来さん、もう1組は藤岡君と昆さん。

レストランのウェイターは今井さん。

デート中のアーロンとケイシーはそのままなのですが、

二人の心の中の人物をアッキーと新妻さん以外のキャストが

演じて、助言をしたり、はげましたり、と一人何役もこなしていて

キャラクターの演じ分けが見事でした。

日本にいると、ほとんど意識しないけれど、あちらでは

宗教の違いというものが、いかに障害になるのか

という事を舞台を観るたびに思い知らされます。






アーロンとケイシ―の関係と気持ちの変化の描写がとても

細かくて、アーロンが元カノの話をしかけると、藤岡君演じる

心の中の友人が止めにかかったり、昆さん演じる、アーロンの

元カノ・アリソンは、アーロンの記憶の中で美化されていたり…

ケイシーから、「お友達でいましょう」と宣言された後の

アーロンのガッカリしながらも強がる様子や

微妙な表情も、デートをしている男女を盗み見ているような

気分でリアリティがありました。アッキーの細かい演技好きだなぁ…







アーロンから、母親が亡くなっている事や、結婚式の日に

花嫁に逃げられてから自信喪失している事、等を聞かされ

アーロンへの気持ちが変化していくケイシ―。

こういうエピソードを聞かされると、女性としてはたまらなく

なるんじゃないかなぁ…同情が愛情に変わっていくような…

初めてのデートという事で、本当はハンバーガーが食べたいのに

サラダをオーダーするケイシ―、逆にサラダが食べたいのに、

男らしく見えるようにハンバーガーを頼むアーロン。

お会計ではどちらが払うのか、心の中のキャスト達が

歌いながら伝票をまわし、二人の腹の探り合いが垣間見れて

面白かった。デートのあるあるネタ満載。






藤岡君のギター弾き語り美声良かった~ライブ楽しみ~(≧▽≦)

昆さんの、小悪魔っぽいアリソン、可愛かった!

歯に矯正器具を付けて、アーロンを拒むシーンは大爆笑。

未来さん演じるケイシーのお姉さん、頼もしくて妹想いで素敵だった。

古川君のオネエは大爆笑。全然違和感ないし…(笑)

今井さんのアーロンとケイシーを見つめる優しい眼差しと

二人が上手くいくようにとりはからう様子が微笑ましかった。

ビン底メガネのカウンセラー役は最高でした (≧▽≦)






アッキーはすごい汗で、デートの最中トイレに行くシーンが

ありましたが、出てきた時にはシャツを着替えていました。

冒頭アーロンとケイシーが出会うシーンで歌われた

♪第一印象、が、ラストでは、まさかのあの人とあの人が

カップルになり、またリプライズで歌われるのも凝っていて

思わずう~ん…とうなってしまった。

アッキー演じるアーロンはとても魅力的で、ラストの男らしくて

真っ直ぐで誠実なアプローチはキュンキュンポイントだと思う。

幸せにしてくれそうで、ケイシーが落ちるのも無理はない。







脚本は「ゴシップ・ガール」を書いたオースティン・

ウィンズバーグさんという事で、さすが…

女性心理と、喜ぶツボを心得ていらっしゃる。

新妻さんのケイシーも、ふてぶてしい態度の冒頭から、

変化していく女心の変化を見事に表現してくれたので

共感出来てケイシー目線で見ている自分に気が付きました。

リアルなシチュエーションに笑いが加わり、

歌うまキャストの歌が盛りだくさんで最高に楽しい舞台でした。