10月29日(水)天王洲銀河劇場19時開演の
「THE 39 STEPS」を観に行きました。
ネタバレありますので、お気をつけ下さい。
原作 : ジョン・バカン作「三十九階段」
上演台本・演出 : 福田雄一
出演 : 渡部篤郎、水川あさみ、安田顕、佐藤二朗
<あらすじ>
舞台は1935年ロンドン。
退屈な毎日を送っていた主人公リチャード・ハネイ(渡部篤郎)は、
気分転換で訪れた劇場で銃の発砲騒ぎに遭遇。
そこでアナベラ(水川あさみ)と名乗る謎の女に助けを求められ、
自宅へ連れ帰る。彼女は、自分がスパイで国の
重要な機密情報の国外流出から守るため命を狙われている
とハネイに 告白したその夜、何者かによって刺殺される。
ハネイはアナベラを追っていた2人の男たちから追われ、
さらにアナベラ殺害の容疑者として警察から
指名手配されてしまった。アナベラが言い残した秘密の暗号
「THE 39 STEPS」の謎を解き、真犯人を 突き止めるため、
ハネイはスパイや警察に追われつつ、スコットランドへ向かう。
退屈な日常は一変、ハネイのスリリングな大逃亡劇が始まった。
<タイムテーブル>
<グッズ>
公演プログラムは2000円。
テレビで良く見る芸能人が出演する舞台とあって、立見席も満員。
4人で139役を演じるという、なんとも忙しそうな舞台でしたが、
主人公のリチャード・ハネイ役の渡部篤郎さんは、役は変わらず、
着替えもなし。水川あさみさんは、スパイの他、ハネイの逃亡中に
出会う金髪の女性の他、テレビのキャスターや、警察官、ワニ等(笑)
一番役替えと衣装替えが多かったのは安田さんと、佐藤さん。
二人が役の90%以上を占めるのではないかと思えるほど
次から次へと変わり、人だけでなく、犬、炎、沼、滝、岩、川等、
にまで変身。しまいには、佐藤さんが、半身が警官、
半身が劇場司会に扮し、右を向いたり、左を向いたりと、
一人二役大熱演に会場中大爆笑だった。
人も変われば、場面も変わる、という事で、シーンが変わると
キャストが椅子やテーブル、チェスト等を猛スピードで袖から
運んでははけていき、片付けてはセットし、と走り回っていました。
警官から追われ、列車から逃亡するハネイが、窓から外に飛び降り
横向きで台の上に横たわり、窓枠をつかむと、
あら不思議、猛スピードで走る列車で、風圧に耐えながら、
必死に窓枠につかまっている人に見えるではないですか…
それを見ている警官と金髪の美女も、自分の着ている
服の端を自らパタパタと振って、風で揺れているように演出。
「金ちゃんの仮装大賞」のようだった (≧▽≦)
このシーンでは、佐藤さんと安田さんが、新聞の売り子や、
車内販売の係員、駅員、行き先を聞くおばあさん等に変わり、
ドタバタコメディな感じになっていて面白かった。
福田さん演出という事で、出ました、「勇者ヨシヒコ」のキャラクター!
そして「アナと雪の女王」パロディ。劇場の発砲シーンは
「オペラ座の怪人」のファントムをとらえるシーンにそっくりだった。
安田さんの、何でも記憶する男役は、おもしろ怖い感じ。
暗記した国家機密を、そらんじるところはすごかった。
セリフ量も膨大だし、腹話術の人形のような気味悪さもあった。
佐藤二朗さんは、アドリブなのか、セリフなのか分からない
自虐ネタセリフが多く、面白くて笑いが止まらなかった。
こういう人、どこかにいそう、という感じで顔がニヤけっぱなし。
水川さんのスパイ役も面白くて、ドイツのスパイではない、
と言い張るわりには「シャウエッセンが食べたい」とか、
「フランクフルトが好き」とか、ドイツの食べ物好きアピール(≧▽≦)
巻き舌のなまりがひどく、時々関西弁が入ったりと、
水川さんのコメディエンヌが見事で面白かった。
渡部さんと水川さんは、キスシーンも多く、イイ感じの
雰囲気になるところが多いのですが、とても
アダルティーな感じでお似合いでした ( ´ー`)
機会があったら原作の「三十九階段」を読んでみたいです。