3月30日(日)東京芸術劇場14時開演の
「ちぬの誓い」を観に行きました。
♪月見る~絵島~ 月照らす淡路島~
帰宅後からずっとこの歌が頭の中をリピートしています。
土曜でマイ楽にしようと思ったのに、「蒼の乱」に常世王だの
海だの船だの出てきてちぬりたい気分になってしまった。
土木工事のシーンで木の箱を打ち付けながら、リズムをとり、
タップを踏むところは、北野武監督の「座頭市」の
ラストシーンみたいだなぁ、と思っていたら、
公演プログラムに、タップ振付の古庄さんが、
「座頭市」に出演されたと書いてある事に気づく。
観れば観るほど、奥が深くて入り込むこの舞台。
兵庫公演では、このミュージカルの舞台となった場所とあって
観る方も演じる方も、きっと違った想いがあることでしょう。
平清盛が、大輪田泊の改修のために
今の神戸市兵庫区に作った人口島は、難工事の為、
お経の文句を書いた大量の石が沈められた。
竜神の怒りを鎮める為に自ら人柱となった松王丸は、
一万部の法華経とともに沈んだと記録されているそうな…
もうこれ読んだだけで泣けてくるわ (T_T)
東山さんの二十年前を思い出しながら、死んでいった仲間達を
語るところも胸にせまりくるものがある。二十年間、
死んで行った者達よりも、生き残った方がよっぽど
つらかったんだろうな…と思わせるようなシーン。
きっと彼らを思い出さなかった日々はなかったんだろうな…
生き残った4人に会えて一緒にいられるのがせめてもの救い。
スリル・ミーもそうだけれども、この時系列が前後する舞台って
ものすごく入り込む。しかもこれは実話なのか?
いつか松王丸の慰霊碑にお参りしたい。
それをふまえた上でセリフや歌の歌詞をじっくりと聞くと
すごく感動する。今の土木工事は、あらかじめ無駄のないよう、
計算して、3Dで出来上がり図を設計したり、機械で何でも
できるけど、当時は全部人力でやっていたと思うと
昔の人達ってすごい。 そしてキャスト達の熱演が
それを伝えてくれた素晴らしい舞台だった。
思い入れが強くなりすぎてしばらく気が抜けそう…