3月29日(土)シアターオーブ18時開演の

劇団☆新感線 「蒼の乱」を観に行きました。

ネタバレありますので、お気をつけ下さい。






作  : 中島かずき

演出 : いのうえひでのり

出演 : 天海祐希 松山ケンイチ 早乙女太一 梶原 善 

      森奈みはる 粟根まこと 高田聖子 橋本じゅん 

      平 幹二朗 右近健一 河野まさと 逆木圭一郎、

      村木よし子、インディ高橋 山本カナコ 礒野慎吾 

      吉田メタル 中谷さとみ 保坂エマ 早乙女友貴、

      川原正嗣、武田浩二 藤家 剛、加藤 学、川島弘之、

      安田桃太郎、井上象策、菊地雄人、南誉士広、熊倉 功、

      岩崎祐也、成田 僚 穴沢裕介、安部誠司、石井雅登、

      蝦名孝一、長内正樹、熊谷力丸、常川藍里、原 慎一郎

      生尾佳子、上田亜希子、後藤祐香、齋藤志野、鈴木奈苗、

      中野真那、森 加織、吉野有美



<あらすじ>


時は平安。朝廷では貴族たちが贅沢三昧に暮らす一方で、

地方の民たちは重い税を課せられ貧しい暮らしを強いられていた時代。

そんな平安時代を舞台に、理想の国をつくるため立ち上がった

将門小次郎と、後に彼の意志を継ぎ“将門御前”として反乱軍を

率いることになる妻、蒼真を中心とした人々の戦いを描いた物語。



<タイムテーブル>





<グッズ>


公演プログラムは大きくて写真集のようで立派でした。

特に天海さんがカッコ良くて素敵すぎ (´∀`) ラブラブ





Tシャツサンプル




平家の話という事と、ビジュアル画像から、もっと怨念うずまく

ドロドロした内容なのかと思ったら、歌ったり踊ったり、

コミカルなシーンもあり、暗い内容にはなっていなかった。

ただ、ここ1週間くらい、「ちぬの誓い」を見続けていたせいか、

歌とダンスには満足できず、1幕は、入り込めなかった感があった。

2幕では天海さんが、将門に代わってリーダーになり、

その神々しいまでのお姿に目を奪われ、美しさに圧倒された。

横から風を送っているので、長い髪とマントがゆれて

映画を見ているみたいで、みとれました。




最初出てきたとき、髭のせいで、将門が松山ケンイチさんだとは

分からなかった。でもあの時代の無骨な武士になっていて

髭がものすごく似合っていました。

気持ちがコロコロ変わり過ぎて、天海さんじゃないけれど、

「ついていけない!」という感じ。

一方天海さん演じる蒼真は、最後まで一本筋が通っていて

分かりやすく、ついていきたくなるリーダーだった。

題名の「蒼の乱」というのは、この天海さんの役柄、

蒼真が、軍を率いて攻め込むからなんだな、と分かった。




橋本じゅんさんが馬で登場したのにはビックリした。

名前の「黒魔鬼(くろまき)」がクロマティに聞こえて、

後で公演プログラムを読むまで、ずっとクロマティだと

思っていました (-_-;) 「ライオンキング」の動物みたい。

馬の鳴き声や蹄の音の効果音がリアルな事と、

見た目よりも馬っぽく動くので、最後の方は本物の馬に見えてきた。

海賊の頭が、「パイレーツ・オブ・カリビアン」の扮装だったり、

飢えた民衆達が、髪が長く、額に紐をまいている

キリストもどきの人の周りを、歌いながらグルグル周るところは

「ジーザズ・クライスト・スーパースター」のシーンの再現。




2幕での将門の衣装は、ロシアのコサックダンサーのような…

ベルばらの近衛兵のような…何だか不思議な衣装。

将門の方がやんちゃで、奥さんが姉さん女房のように見える二人。

時々ボソっと言う、将門のセリフ、「ごめんな」とか、

「今度こそ俺が守る」とか、そんな一言がかわいくて良かったな。





平さんは双子の兄弟?二役でしたが、ものすごい存在感。

常世王という名前で、「ちぬの誓い」の常世丸を思い出し、

敏感に反応。常世って海の向こうという意味があるのかな。

早乙女太一さんの殺陣はやっぱりキレがあって綺麗。

兄弟対決があったらしいが、どこだったのかよく分からず…

合戦のシーンの甲冑がヨーロッパのもののようで

異国情緒がただよう。それを着て、タペストリーのようなものを

かかげながら行進すると、マクベスみたいだった。

途中将門が錯乱して、奥さんがなだめるところがあったので

なおさらそう見えてしまった。





盆舞台の上に設置された、大きくて複雑な形の台が、

立ち回りをするときに、飛び降りたり、追い詰められたりと

大活躍で、平坦な舞台で立ち回るときよりも、

一層躍動感が増して迫力があった。

戦いのシーンが多いので、血のりは使わず、切られたキャストが

一瞬真っ赤なライトに照らされて、流血したかのように見せる演出。

絶妙なタイミングで照らされる照明。目が離せなかった。

刀が空を切る音や、触れ合う効果音も大げさなくらい入ってリアル。

海のシーンでは大海原の映像が流れて、船が出てきてセットが豪華。

将門が殺された後、空に見立てた青い布をバックに

草原に見立てたゆらゆらゆれる大きな緑色の布の上に、

一人立つ天海さんのラストシーンに感動。

このシーンは視覚的にとても想像力をかきたてる演出でした。

平将門が主人公だと思っていましたが、妻の天海さんが

主人公だったんですね。凛々しくて最高のヒロインだった。