井上ひさし氏の言葉は奥が深いわ~ (・∀・)
劇場というのは、神のようになった観客が、
人生の織物と出会うところ。生命の輝きが、
その輝きを一段とますのを見るところ。
われわれ人間には「演ずる」という本能がある。
人生は涙の谷であって、たのしいことよりは
辛いことのほうが圧倒的に多い。
この辛さを幻想の力をかりて少しでも美しくして、
やわらげていくほかに救われようがない。
これがつまり演劇性である。
それまで与えられた役を演じよう、
見事に演じてやろうと力んでいた俳優たちが、
ある日、ひょいとその役を生きはじめる。
その瞬間が、何にもまして感動的である。