母へのありがとう。

息子が1歳半になる頃まで元気だった母。

私のわがままを、たぶん許してはいなかったと思うけど、

応援してくれようとしていた母。

75歳で大腸癌を患い、医者と相談して手術をすることにしたけれど、

結局、6回も手術を繰り返すことになってしまった。

それでも、少しでも長く息子の成長を見たい一心で

術後の復活は医者も驚くほどでした。

ちょうど息子に手がかかる時期だったし、思うように出来なかったことが

今でも時々悔やまれます。

周りの方々から、一人で精一杯やったんだから、お母さん喜んでるよ。

と言われ、自分もそう思うことにしました。

最後に病院で会った時、かかとがひび割れてて、

「明日またくるから、足浴しようね。待っててね。」と言って

帰ったけど、母は待ってはくれず、息子が小学3年になる4月1日、

他界しました。

でも、息子の心にはおばあちゃんとの思い出がしっかり刻まれ、

今も息子は「おばあちゃんが一番好き」だとか。

生後間もなく両親と死別し、その後養父母、兄弟も亡くなり

戦中戦後を一人で生き抜いた母のドラマのような人生。

ときどきその片鱗を聞いてはいましたが、もっともっと

聞いておけばよかった。

今私が頑張れるのは、母が自分の生きざまを、懸命に生きる姿を

いつも見せてくれていたからだと思います。

息子には、私の姿、どんな風に映って目いるのかなぁ

面と向かってはもう呼べないけれど、

おかあさん! ありがとう!