海が好き。

 

 

 

私が産まれた場所は都の下町で京成線が走っている

 

京成線や商店街が好きなのは

 

刷り込みと思っているけれど

 

潮騒がききたく定期的にてもんどりうつのはなんでだ。

 

 

私に体力があればダイビングインストラクターを目指していたかもしれない。

 

大の苦手のフナ虫とか

 

潮とか錆とかリスク度外視しても

 

海のそばに暮らしたいと願った強さに

 

気付いたのは歳をとってからなので叶わない夢かもしれない

 

 

せめて

 

湾岸線を越えてしょぼめの東京湾で海岸線を見る

 

ベンチコートで傍目不審者感

 

若い頃より傍若無人に徘徊できることだけが救いだ。

 

誰にも気づかれないように、廃人のように

 

朗らかなおかあさんでもカラ元気な会社員でもなく

 

楽な呼吸をするために

 

夜中私は歩き回る

 

 

 

 

 

真夜中から明け方、星が消えて薄暗い時間帯

 

そのわずかな刹那が大好きで

 

米津くんの「Orion」のPVみて羨ましくて嫉妬した

 

私は漂流物になりたい

 

 

 

人気のない砂浜での波打ち際

 

ただ寝っ転がりたい

 

水が耳に入って溺れるぎりぎりで

 

打ち寄せられて転がって真夜中から夜明けの水の色と音

 

身体全体に感じられる水圧の感触

 

どんなに素敵だろうか

 

 

 

傍目には通報案件

 

この季節は病院行きか

 

迷惑必至だからしないけれど

 

大人になったらだめだろうか

 

誰もみてないとこでなら

 

おとなげなくても許してもらえないかな

 

 

 

 

旅に出る度夢見ている

 

 

 

地元の子になったらできるかな

 

いつか、いつか