最近つらつら考える長文
3年前、入院、緊急治療開始後に、皮膚筋炎性間質性肺炎の確定診断を受けました。現在、服薬は続いていますが生活の制限はなく、日常では病を忘れるほどまで回復することができました。
当時、間質性肺炎の急性憎悪を引き起こす抗MDA5抗体値は4300と基準の100倍を超え、高リスク群だったと思います。
日常生活で呼吸苦を自覚する前にランニング中に息切れに気づいたこと、数年前にインフルエンザ薬を処方してもらっただけのかかりつけ医とも言えない近所の内科医が、「息切れに軽視禁物」と時間外の総合病院に予約をねじ込んでくださったことが幸運の第一歩でした。
総合病院初診後、抗体を確定させるための検査に少し時間を要したものの、皮膚症状が出てから治療開始までが1ヶ月。主治医から「この珍しい病気にかかったのは不運だけど、治療は奇跡的に速い、急性憎悪が暴発する手前で手が打てた」と言われました。(あと病院食が美味いとモリモリ食べて、大部屋でも毎晩熟睡してたのが大きい)
この病気の兆候は手指にできる発疹です。私も同様でした。しかし、最初に訪問した皮膚科では、典型的な手湿疹(主婦湿疹)との診断でした。同時に訴えたまぶたの赤みはアトピー性皮膚炎との見立てでした。
確定診断後、画像で見るMDA5抗体の皮膚症状と自分の症状は教科書のように酷似していました。手指はゴッドロン兆候、メカニックハンド、まぶたはヘリオトロープ疹と言うそうです。
同じ病気の方のブログは山ほど読みました。助かった方のブログが多かった。でも残念な結果になった方もいました。演歌歌手の八代亜紀さんも同じ病気で亡くなりました。そして、確定診断までに皮膚科で手湿疹だ、ステロイド軟膏で様子見、と言われ帰ってきてしまったパターンもありました。
私は最初に診療してくださった皮膚科に誤診だと今更苦情を言う気はありません。10万人に数人の疾患で症例も多くない、特に初期において両者の症状には共通点も多く、私はその時点で呼吸症状に気づいてもいないから説明もしていないですし。
しかし総合病院からのフィードバックは私を紹介してくださった内科医には届いても、皮膚科医には届かないのです。あなたが手湿疹と判断したあの患者は実は命のリスクが高い病気だったと言う知見は得られないままなのです。
近医が命に関わる病気のスクリーニングの役割をどれだけ果たしてくださるか。近医からいつ、どの病院に繋いでいただけるか。人によってその運不運が命を左右するような不公平はできるだけあってはいけないと思います。
現在、AI画像診断はどれくらい可能になっているのでしょうか。確定診断は医師でなくてはできませんが、この画像症状はこの病気の可能性があるから総合病院に繋げるべき、などの提案は、ある程度の症例数がある希少疾患なら学習可能なのではないでしょうか。
毎年ご案内いただく難病相談会は専門医が来てくださり、意見交換もなされるようです。綺麗事のようですが、今、自分のことだけでなく、これから病を得るかもしれない人の命が救われるよう、こうした場で自分の経験を活かしていきたいと思います。