【粘りは人生の勝利】と校長先生の筆書きのコピーを赤い画用紙に貼ったものが、小学校を卒業するとき全員に配られた。


中学2年生で転校して馴染めない日々も、ときどきそれを見ながら粘って卒業まで通ったものだった。


10年以上前に大掛かりな断捨離をした際に手放したような気がする。





【何事にも耐えてゆく心】という言葉。


短冊が木製の額に入って、実家の母の寝室に掛けてある。短大の卒業式で恩師にもらったらしい。


数年前に「なんだか嫌だねぇ」という話をしていたが、そのままにしてある。







私と母の恩師が生きたのは、そういう考え方が役に立つことが多い時代や環境だったんだと思う。




いやはや(遠い目)。




かつてそういう格言を部屋に置いて心の拠り所にしていたからDVがエスカレートしたのか。



危険から離れても心身に不具合が残るにせよ、出られる年齢になったらさっさと逃げときゃよかったわ〜

めげずに信頼できる人を探して伝え続けて誰かに話しときゃよかったわ〜


と今なら思うが、渦中にいると粘ってしまうし耐えてしまっていた。

格言のせいじゃなくて、そういうメカニズム。

おそろしや。






格言自体がどうのこうの、というよりは、それを自分の人生や感じ方よりも上に持ってきてしまう考え方がまずかったと思う。


外のものを指針にしたり、何かにすがるような。


考え方がそのままでは、格言が別の何かに置きかわるだけだから。