財宝(株式会社財宝)のレビュー | 水源地へいそげ!

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全国のミネラルウォーターを様々な角度から調べ尽くします。

財宝」は「温泉水」というので多少身構えて飲みましたが、クセは無くスッキリあっさり普通の水です。

…というよりもクセが無さ過ぎるんです…

だって「財宝」って「温泉水」でしょ?もうちょっと効能がありそうなイメージじゃないですか?
その効能を裏付ける記述を探して財宝のホームページを見てみると、いやぁ~突っ込みドコロ満載で、困ってしまいました(^_^;)

【成分・味】
飲んで美味しい「まろやかな軟水」とは、一般にミネラル分が少ない事をいうものです。
「財宝」に含まれる栄養成分については、『桜島のエネルギーをたっぷりと蓄えた「財宝」は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム・カリウムといった天然のミネラル成分が含まれています。』との説明ですが、『天然のミネラル成分が「たっぷり」含まれています。』とは言ってませんね。これは言葉のトリックで、いわゆるミネラル成分の代表格であるカルシウム・マグネシウムがたっぷり入っていれば硬水になっちゃいます。

【アルカリ性】
pHとは、酸性(最小値)が「0」からアルカリ性(最大値)が「14」で、その真ん中である「7」が中性ですので、これだけをみると「pH8.9」は、なるほどアルカリ性です。

ですが、ちょっとお待ちを。

日本では水道管が腐らないように水道水のpHは『中性付近』にするよう決められています。そしてその水道水質基準値は「pH 5.8~8.6」なんです。
つまりこの基準からすれば財宝は「0.3」だけアルカリ性よりという事になります。

一方で、飲用水の基準ではありませんが、家庭用品品質表示法では「6.0以上 8.0以下は中性」、「8.0を超えて 11.0以下は弱アルカリ性」と表示する事が義務づけられています。
この基準からすれば財宝は「0.9」だけアルカリ性より弱アルカリ性という事になります。
これらを考え合わせると、人体に害のない範囲ではあっても特筆すべき『アルカリ性』であるとは思えませんねぇ。
ちなみに、我々は「ペーハー」と読みますが今の中学生は「ピーエイチ」と読むそうです。びっくり!

油と水を混ぜるt color="#0000FF">乳化作用はアルカリ性物質の特徴の一つです。ホームページに丁寧な実験写真がありましたが、pH8.9であればあの程度だと思います。
お茶などの抽出力が高いのもアルカリ性物質の特徴の一つです。やはりpH8.9であればあの程度だと思います。

【殺菌消毒】
「財宝」は衛生的な最新の設備環境で製造しており、また、フィルター濾過による殺菌なので、製造環境は文句なしです(^-^)v

【結論】
財宝」は「温泉水」であるメリットは少なく、おいしく飲める普通の軟水。弱アルカリ性の水質からアルカリ性由来の性能はでますが、特筆すべき成分は無いようです
一言でいえば『弱アルカリ性の普通の水』といった感じでしょうか。

2ℓ1本に90円以上出す価値は無いと思います。