はじめまして
ベクサで、経済法Topが作った経済法論証講義をやっております山口紀幸と申します。
よろしくね!

→ちなみにこれがその講義。
https://www.bexa.jp/courses/view/210

本ブログでは、私の質問箱に届いたり届かなかったりした司法試験受験生の疑問や、私個人の疑問などについて、3分以内(私の起案時間10分以内)に読める内容で書いていこうかなと思います。

今回は、合意からの離脱の書き方がテーマです。

1 疑問内容
カルテルからの離脱が認められる場合、相互拘束性もその時点でなくなるのか。具体的な書き方として、離脱を無視して相互拘束を認めるべきか、それとも離脱時点までの相互拘束を認めるべきか。

2 回答
論理的には、相互拘束及びその前提となる意思の連絡がそもそも認められなければ、そこからの離脱は考えられない(この点は、刑法の共犯関係の解消論と考え方としては同じ)。そのため、まず、きちんと意思連絡や相互拘束は認定すべきである。

具体的な書き方としては、①意思の連絡の時点で相互拘束も認められることを示した上で、②その意思の連絡及び相互拘束が離脱の時点まで、存続していると解されることを示し、③離脱の要件を充足するならば、これにより、意思の連絡及び相互拘束から解放されることを示すことになる。

なお、ハードコア事案を念頭におけば、意思連絡及び相互拘束が認められる時点で、通常、競争の実質的制限がある以上、これに対するエンフォースメントは必要であるし、離脱がある(離脱できる環境にある)からといって、離脱の時点までの相互拘束すらないとするのは妥当ではない。ここで、容易に離脱可能な場合に当初の相互拘束を認定することに疑問を抱く者もいるかと思われる。この点については、最高裁判例や審決などをみる限り、拘束性は非常に緩やかに解されていると思われるから、あまりに極端な場合でない限り、当初の相互拘束も認めてよいだろう。

受験生には周知のこととは思うが、一応触れておくと、司法試験経済法において、殊更に離脱を検討したがる者がおり(当該問題では離脱はおよそ問題にならなかった)、不利益に採点されている。離脱を認めるならば、まずは当初の意思の連絡及び相互拘束の存在について、きちんと吟味すべきである。


こんな感じで書いていくよ!
今回は、質問箱での回答が不充分不適切と思われたから、ここで書くことにしたよ!
論証講義のフォローとして使ってね!

最後に復習事項を書いておくから見といてね!

論証講義復習事項
→カルテルの行為要件の認定方法
→離脱の要件

応用事項
→上記極端な場合とは何か、そのような場合は現実にあるか、新井組最高裁判例との関係ではみる場合にはどうか。
→リーニエンシー等の関係で離脱の要件を改めて考える必要があるのではないか。


ではでは