黒い十人の女 [DVD]/船越英二,山本富士子,岸恵子

¥2,940
Amazon.co.jp
「黒い十人の女」
1961年公開、市川昆監督。
美しい。
フィルムノワールの画面が非常に美しい。
影と光のバランスとともに映像の中にさまざまな「テクスチャー」が計算して写し込まれているのが「眼福」である。
女優さん達が美しい。
正妻の山本富士子、第一愛人の岸恵子、の近寄りがたいほどの美しさ、あどけなく純な、だけど野暮ったいオバサン設定の宮城まり子、ミステリアスで個性的で知的な顔立ちの岸田今日子。
画一的に「カワイイ」「キレイ」なんてことではなく1人1人が強烈に際立っている。
船越英二が美しい。
無責任に優しくて手の速いバカ男なのに、10人もの女が夢中になって幻滅して、でもあきらめられないたちの悪い可愛らしさを体現している。
日本の男も女もこんなにスタイリッシュで大人だった時代があったんだね。
登場人物が話す言葉が美しい。
料亭のマダムから蓮っ葉の駆け出し女優の使う言葉まで美しい。
効果的に抑えて使われている音楽が美しい。
大体において映像が緊張感があるので無音のシーンでも完成されている。
音楽はそのような作品の上でまさに「効果」として選び抜かれたタイミングで使われているのが心地よい。
フワフワと女から女へ飛び回る甘いマスクのTVディレクター。
関係を持っている妻と9人の女たちは愛憎がもつれて「もうあんな男いっそ殺してしまいましょう」。
それから二転三転、最後はどういう落としどころなのかなかなか読めないところも楽しめた。
男って社会的動物だなぁ、と昔から思って来たけど、ほんっとそうだなぁ~、というオチになって、最後の火事の火の手と岸恵子の横顔の美しさが心に染みた。
久しぶりに良いものを観た。

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「黒い十人の女」
1961年公開、市川昆監督。
美しい。
フィルムノワールの画面が非常に美しい。
影と光のバランスとともに映像の中にさまざまな「テクスチャー」が計算して写し込まれているのが「眼福」である。
女優さん達が美しい。
正妻の山本富士子、第一愛人の岸恵子、の近寄りがたいほどの美しさ、あどけなく純な、だけど野暮ったいオバサン設定の宮城まり子、ミステリアスで個性的で知的な顔立ちの岸田今日子。
画一的に「カワイイ」「キレイ」なんてことではなく1人1人が強烈に際立っている。
船越英二が美しい。
無責任に優しくて手の速いバカ男なのに、10人もの女が夢中になって幻滅して、でもあきらめられないたちの悪い可愛らしさを体現している。
日本の男も女もこんなにスタイリッシュで大人だった時代があったんだね。
登場人物が話す言葉が美しい。
料亭のマダムから蓮っ葉の駆け出し女優の使う言葉まで美しい。
効果的に抑えて使われている音楽が美しい。
大体において映像が緊張感があるので無音のシーンでも完成されている。
音楽はそのような作品の上でまさに「効果」として選び抜かれたタイミングで使われているのが心地よい。
フワフワと女から女へ飛び回る甘いマスクのTVディレクター。
関係を持っている妻と9人の女たちは愛憎がもつれて「もうあんな男いっそ殺してしまいましょう」。
それから二転三転、最後はどういう落としどころなのかなかなか読めないところも楽しめた。
男って社会的動物だなぁ、と昔から思って来たけど、ほんっとそうだなぁ~、というオチになって、最後の火事の火の手と岸恵子の横顔の美しさが心に染みた。
久しぶりに良いものを観た。