東京から母と姉の下の息子(小6)、横浜から弟とその息子(小3)が山梨の家に来て怒涛のおもてなし週間をしていた。
「制作が押しているから全然かまってあげないよ」と宣言していたのだが、ふと・姉の家の次男坊も小6じゃあ、子供が喜んで山梨の家に集まってくるのもあと何年も無いことかもしれない、と思い直した。
結局、私の聖域の仕事場でプチ陶芸教室をしたり鉄板を出してきてバーベキューしたり、気がついたら物凄い歓待っぷりになってしまった。

バーベキューには叔父夫婦叔母夫婦と日帰りで来た弟の長女も参加して結局いつもの親戚大集合みたいな規模になったが、御飯の調理は母担当、子供を川や林に連れて行ったり車を出してのお買い物は弟担当、私は宿の提供と食事の後片付け・バーベキューの設営や火おこしその他、と大体分担を分けたのでお正月の時の様には疲弊しないで済んだ。

川遊びから帰った小6の方の甥が頭痛と吐き気を訴えて、イオン系飲料を飲ませて休ませてもひどくなるばかりなので、隣の市にある救急小児医療センターに大叔母の車で連れて行ったり(熱中症?と思ったが甥が1年に1,2度なる酷い偏頭痛だった)ハプニングもあったが、子供らは楽しみ私達大人もそんなには疲労困憊しないまずまずのお盆になった。

16日、玄関の前で送り火を焚いてお線香に火をつけて、家の斜め前の橋からお供え胡瓜の馬とお茄子の牛・お仏壇に上がっていた果物少しと小さな白米のおにぎり6つを川に流し、橋で火をつけてきたお線香を供える。
それからその足で山の上と下に2か所ある先祖代々のお墓に4人で詣でたら、お墓でご先祖様が本当に喜んでいるのが伝わってきた。
特に日頃淋しい下の方の古いお墓で。
私、こういう「感じ」がすごくわかるようになった。


それにしても「親って親に『ならされる』んだな」と、よく解った。
小3の方の甥は特に2分も集中力も我慢も効かず、大声で騒ぎ、じっとしているのは唯一DSでゲームをしている時だけ。
弟が小言を言い過ぎるせいか、親が怒鳴ろうが他の大人がたしなめようが全く馬耳東風。
家の中でも横が崖になっている急な山道でも全速力で走りまわり、私もその時だけは「そうやって怪我をしろ!!」と怒鳴ってしまった。(これはさすがに効いた)

・・・・・・こんな者が毎日身近にいたら、親は親の役をしなければどうにもならない。
自分の気分でグダグダしたりグズグズしたりなんてとてもできず、常に子供がそばにいる限りはピリッとしてリーダーシップを取らなければ事が運ばない。
弟も甥と似たような子供らしいと言えば子供らしい、落ち着きのない天真爛漫な子供だったんだけど、日々自分より動物みたいな者と接して「親」にならされてきたんだな、と頭が下がった。

去年の正月に中学2年のくせに「1人で電車に乗れない」と言って私が「クリームあんみつデート」(「姪とデート。」)に連れ出した弟の長女は、今年無事に高校に入学してすっかり良い御嬢さんに育っていた。
年に比べて子供っぽ過ぎるような感じがして心配していたのだけれど、アニメおたくであったために高校で「競技カルタ部」に入り(「ちはやふる」の影響ね♪)、敬語も人に対する気配りも急速に出来るようになっていた。
なにより部活や部活の仲間と楽しそうに高校生活を送っているようで心底安心した。

この姪だって子供の頃は3分も黙って座っていられないような小3の甥そっくりのガチャガチャした餓鬼だったのだ。
小3の甥もじきに落ち着くんだろう。

色々な意味で私も経験や観察と洞察が増えて楽しいおもてなし週間になった。