勝手に綴るマイ着物ヒストリー。(笑)
着物イイなあ・と思い始めてから、図書館でやたらめったら着物の本を借りては読んだ。
着付けのハウツー物、着付け学院創始者や染色家や幸田文に代表されるような着物巧者のエッセイなど。
時代的にはまだ若い人の「普段着物」というのは市民権を得ていなくて、普段に着物を着るのはお婆さんか女将さんかお商売の方になってしまっていた。
スタイリストや服飾デザイナーが古着を工夫したりしてお洒落に着物を着るのが流行り、そこから「撫松庵」やデザイナーブランドの懐古趣味とモダンのミックスされたプレタの着物へ繋がって行った頃。
「anan」がプレタやアンティークの着物の特集を出して晴れ着じゃないお出掛け着物の提案を始めた時は画期的で、思わず普段はまず買わないananを冬着物と夏着物の号を買ってしまった。
巻末にエッセイを書いていた林真理子が金に任せて「パーティに着る着物」ややたらに高い「普段着の着物」を作って金満家を誇示していた頃だ。
(先日調べたら87年の事だ。私はその頃は大学生で、アルバイト先で着物特集号のananを読んでいたら御姉様方に「着物で会社行けないじゃん、無駄な特集すんなよ」との感想を頂いた。世間はそうなのか、とかフツーの女子は通勤服の参考にananをみるのか、とか色々新鮮だった。)
着物巧者のエッセイは本格的過ぎて、ためになるけど実践がない。
着付けの本もたくさん読んだけれど、晴れ着の着方と着せ方ばかりで全く欲しい世界からズレていた。
ananの着物特集は、さすがに着物ビギナーの目線で書かれていて、着物に最低限必要な小道具や着付けの基礎の基礎、襦袢を着て袷を着てお太鼓や半幅帯を結ぶ程度が図解入りで紹介されていて、当時一番役に立った。
しかし 紹介されていた着物がプレタでもアンティークでも、どうにもこうにも高すぎた。
こちとら普段の服さえ新品は買えずに古着屋で買ったり自分で縫ったりしていた苦学美大生だ。
「上から下まで全部10万円で揃います!」と言われても、住んでる世界が違いすぎる。(^_^;)
さらに、どんなにカジュアルな着物を提唱していてもやっぱり「お出掛け着・お洒落着」なのだ。
私は生活の中に着物を取り戻したいのであるのに、そこに提示されているのはやっぱり非日常で、憧れて目福に眺めるには良かったが、着物を着るための一歩の後押しにはならなかった。
そんな頃、大橋歩さんの着物本 「どきどき着物」を読んだ。
これがその頃の私にはど真ん中の本だった。
【追記】
つい2・3年前までananの着物特集号を持っていたのだが、この程探したら無かった。
本棚の断捨離をしたときに「この情報は卒業」と思って捨てたと思われる。
ちょっとはやまったかもしれない。
着物イイなあ・と思い始めてから、図書館でやたらめったら着物の本を借りては読んだ。
着付けのハウツー物、着付け学院創始者や染色家や幸田文に代表されるような着物巧者のエッセイなど。
時代的にはまだ若い人の「普段着物」というのは市民権を得ていなくて、普段に着物を着るのはお婆さんか女将さんかお商売の方になってしまっていた。
スタイリストや服飾デザイナーが古着を工夫したりしてお洒落に着物を着るのが流行り、そこから「撫松庵」やデザイナーブランドの懐古趣味とモダンのミックスされたプレタの着物へ繋がって行った頃。
「anan」がプレタやアンティークの着物の特集を出して晴れ着じゃないお出掛け着物の提案を始めた時は画期的で、思わず普段はまず買わないananを冬着物と夏着物の号を買ってしまった。
巻末にエッセイを書いていた林真理子が金に任せて「パーティに着る着物」ややたらに高い「普段着の着物」を作って金満家を誇示していた頃だ。
(先日調べたら87年の事だ。私はその頃は大学生で、アルバイト先で着物特集号のananを読んでいたら御姉様方に「着物で会社行けないじゃん、無駄な特集すんなよ」との感想を頂いた。世間はそうなのか、とかフツーの女子は通勤服の参考にananをみるのか、とか色々新鮮だった。)
着物巧者のエッセイは本格的過ぎて、ためになるけど実践がない。
着付けの本もたくさん読んだけれど、晴れ着の着方と着せ方ばかりで全く欲しい世界からズレていた。
ananの着物特集は、さすがに着物ビギナーの目線で書かれていて、着物に最低限必要な小道具や着付けの基礎の基礎、襦袢を着て袷を着てお太鼓や半幅帯を結ぶ程度が図解入りで紹介されていて、当時一番役に立った。
しかし 紹介されていた着物がプレタでもアンティークでも、どうにもこうにも高すぎた。
こちとら普段の服さえ新品は買えずに古着屋で買ったり自分で縫ったりしていた苦学美大生だ。
「上から下まで全部10万円で揃います!」と言われても、住んでる世界が違いすぎる。(^_^;)
さらに、どんなにカジュアルな着物を提唱していてもやっぱり「お出掛け着・お洒落着」なのだ。
私は生活の中に着物を取り戻したいのであるのに、そこに提示されているのはやっぱり非日常で、憧れて目福に眺めるには良かったが、着物を着るための一歩の後押しにはならなかった。
そんな頃、大橋歩さんの着物本 「どきどき着物」を読んだ。
これがその頃の私にはど真ん中の本だった。
【追記】
つい2・3年前までananの着物特集号を持っていたのだが、この程探したら無かった。
本棚の断捨離をしたときに「この情報は卒業」と思って捨てたと思われる。
ちょっとはやまったかもしれない。