今日の陶芸教室の指導は、非常にエネルギーを消耗した。

手びねりクラスには日本ではあんまり紹介されていない新しいテクニックを教えて陶芸へのアプローチを広げてみたんだけど・
受け取り手の実力と理解度にばらつきがあるので個別指導状態になってヘトヘト。
ロクロのクラスには「まともに作品ができなくても土で手を汚して泥遊びをしていればいいのか?」と思うほどこちらのアドバイスを聞かないオバサマがいて・
ほとほと教えるのがむなしくなってきてしまった。

声もカラカラに枯れちゃったし、できない人の分の菊練りも何個も何個もやって、作例も何個も何個も引いて見せて、「あ~!!!もうっ!!酒飲みたいっ!」という気分になった。

独身でフリーの仕事をしている友人に仕事が終わった時に電話してみたが、「明日納品の仕事があるから、ごめんねぇ」と振られる。
みんな結婚したり遠くに引っ越したり外国に行っちゃったりして、急に呑みたい、という時に声をかけられる友人がどんどん少なくなってしまった。
一番気楽に誘えた飲み友達は前カレで・別れてしまったしなぁ。

ってことで夕方の5時早々に職場最寄駅前の1人で入りやすいお店でひとり呑みをした。
ひとり呑みの鉄則として、絶対にチェーン店に入らないこと。
ああいうところは1人で飲むために店ができていない。
店の構えも、従業員のサービスも、盛りが多くてまずい料理も。
1人で入ると迷惑そうにされることすらある。

今日入ったのはカウンターと2人席が壁際にある程度の小さくてもうるさくなく、さびれてもいなく、ちょうど良い店。
店先でホタテを焼いていたのが決定打になった、海産物を主力にしているお店。
焼きホタテ・いわしのつみれの揚げ・里芋とたらこの和え物、で生ビールをグラスに2杯。
ばーっと頼んでばーっと呑んで、ザクザク食べる。
ご飯も済ませちゃえ、と最後にマグロの叩いたのと「だしっ」という東北の漬物の乗ったどんぶり「だしっとろ丼」のミニサイズを注文。
マスターが「温かいお茶でもあげようか?」と言ってくれたのに、口が勝手に「いや、ビールもう1杯!」と頼んでいる。(笑)
ビールでわっしわっし、とどんぶりを平らげる。

他のお客は先に来ていてすぐ帰ったカップル1組、私と前後して入ってきた男性客2人。
ありがたいことに誰も煙草を吸わない。
声高に話すグループもいない。
静かに味わうこととぼんやりすることに集中させてくれる。

ビールの最後の一口を飲み終わる頃には黄昏ていた気分も直って、石油ファンヒーターが壊れた上に雪まで降った山梨の家に帰る元気も回復したのだった。

いいな、たまにはお外でひとり呑みも。