雨風呂メイトの魔女っこ奥様のお言葉に「魂パン」ってのがある。
なんでもご近所のパン屋さんのパンが、食べると心身が元気になる気合いやエネルギーの注入されたパンなのだとか。
「僕アニ」的解説だと作った人の魂が入っている「魂パン」だ。

今日、私は「魂ケーキ」に出会った。
個展の時に頂いた、ドイツのクリスマスのお菓子シュトーレン。
ナッツやドライフルーツがたくさん入った固いパンとケーキの中間くらいの焼き菓子。

個展が終わっても忙しくて全然体を休められないまま陶芸教室の仕事がまた始まり、冬至になって生理になり胸も苦しいし、さらにパワーダウン。
昨晩は陶芸教室の忘年会もあり、今日のお教室が終わる頃には私はノーガード戦法に入った矢吹丈みたいになっていた。
(この喩えは30代以下はわからんよね。ボロボロでノックダウン寸前のジョーが、両手をだらりと下げて「へ、へへ、へ、、打ってこいよ、、、。」と薄笑いながらゆらゆら立ってるアレです。)

余りに疲れたからお家に直帰できず駅カフェでお茶しても、家族と夕食をとっても、熱いシャワーを浴びてもフラフラのヘロヘロのノーガード戦法が治らない。
早めに休もうとして、ふと明日は私は1人で山梨に帰るから頂いたシュトーレンを家族に分けよう、と思った。

切り分けたついでに味見した。
ナッツやドライフルーツがぎっしり入った素朴な味。
だけど食べた瞬間私は「美味しいっ!これ、美味しいっ!!」と叫んでいて、一口食べるごとに「美味しい」を連発していた。
結局コーヒーを入れてもう1切れきちんと集中して食べた。

そうしたら、体の芯がグラグラしていて涙目だったのが、(本当に眠くて疲れているのにケーキを切るなんて重労働は嫌で堪らないくらいだったのだ)

治った。(笑)


洒落てはいないけど、まっとうな味だからか?
まっとうな味と言うなら今日の夕飯の母の手料理だって、母の愛情入りでさらにまっとうだ。
なんなんだろう。
やっばり魂ケーキ、とでもいうしかない。

このシュトーレンは持ってきてくださった方のお友達のドイツ風のパン屋さんが焼いたものだそうだ。
都内で開店したばかりらしいから、買いに行ってみようと思う。