またへんな夢をみた。

六畳ひと間に板の間の台所(キッチンではない)と便所(トイレットでない)がついている、離れみたいな古い日本家屋にいる。
大泉洋似の義父に謝られた夢に出てきたのと同じ家だ。
ぼやっと座っていたら、陶芸教室の最高齢の生徒さん、川田さんというおじいさんが「おう、先生、先生」と賑やかに声をかけて入ってくる。
川田さんはたしか84才で、ガッチリした大きな方で、いつも自分の作りたいものがハッキリあって情熱的に作陶する、面白い方。
ご年齢のため、聞きたいことしか聴かないマイペースなジイサンだけど私たちはとっても仲良し。

「先生、ちょっとトイレを見せて下さい、トイレ、トイレ」。
あれ、ここのトイレって汲み取り式だよね、汲み取ってあって空だったかな、一杯だったかな、と考えるが、川田さんは私の返答なんか待たずどんどんトイレに入っていく。

「先生、スコップ貸して下さい」。
私が手渡さないでもすでに雪掻きに使うような大きなスコップを持っている。
川田さんはなにやら便器の中を掘り始める。
「ちょっと川田さん、汲み取ってないみたいだし汚いよ」と言ってみるが、掘り続ける川田さん。
いつもの様に自分のペース。
白いシャツの脇腹が汚物で汚れている。
ハラハラして見ていたら、川田さんはなにか目的を果たした様子。
いきなりこちらに向き直り、なにかを差し出す。
思わず両手で受ける。

「先生、ウンコ石、ウンコ石。」
ウンコ石?!手で受取っちまったじゃないか。

掌には大人の握りこぶし大の灰緑色に暗緑色の縞模様が出た石が乗っている。
割り出したみたいな角の立った破片。
からりとした、普通の石で別にニオうわけでもない。
「んじゃっ!」と一声私にかけて、川田さんは意気揚々と帰って行った。
私は「ウンコ石」を見つめながら、この石は磨けばメノウや猫目石の様に光るのだろうか、とか虚脱気味に考えている。



ってな夢でした。

起きてますます虚脱してしまった。(笑)