昨日TVの撮影隊が撮影する中、明治の名工の再制作作品の本焼き。
これですべては一区切り、超絶技巧の他人の作品を短い期間で不躾な撮影隊がうろうろする中で作るのも、
生まれて初めてやる技法を失敗しながら苦しんでやっているところを逐一撮影されるのも、
無理な日程のせいで何日も徹夜したのも、
徹夜になっても年度初めだから陶芸教室に働きに行って、
前から決まっていた美術館でのワークショップを2日連続でこなして、
そういうのが全部終わる!
と・思ったら。
温度800℃を越えたあたりからガス窯の右のバーナーから火が逆流している。
窯を覗いてみたら右のバーナーの炎が変な形になっている。
可能性として考えられるのは「バーナーの中に何か詰まった」。
日程はギリギリ、バーナーの回りに粘土を詰めて逆流の炎を止めるが、バーナー自体がどんどん熱くなる。
これが横に付いているガス管に影響したら。
悪くいけばガスに引火して大爆発、山火事であたりは丸焼け、私は大火傷。
怖い。怖すぎる。
窯の送風機が熱くなってないか確認しようと手を触れたら感電してしまう。
結構強烈でビリ、ビリ、ビリとなりながら自分がガクガク揺れているのがわかる。
感電するとアーッ!って思っても手が吸い付いちゃって離れないのね。
反対の手で窯の小屋かけの柱にしてる鉄パイプを握っていたのを離したら感電から逃れられた。
心臓にきた。
体がぼろぼろ。
作家20年やってるけど、こんな怖い窯焚きは初めてだ。
今日が窯焚きのデッドラインとは重々承知で編集作業中のディレクター氏に電話。
窯のバーナーが変な事、このまま無理して焚いても窯の焼き上がりに影響が出て狙い通りに上がらないこと、最悪ガスに引火して爆発の危険がある事を説明して、仕切り直しの交渉。
相手はかなり嫌そうだったが窯をやり直す事を了承。
当たり前だ、私の命にはかえられない。
その日は体もガクガクだから窯を停めたら食べて、風呂に入って寝る。
正直感電で心臓が弱った感じがして、寝たら起きなかったりして?となどと考える
無事に目覚めて、(笑)窯のバーナーを点検。
窯の中のものを一度出して、懐中電灯でバーナーの中を照らす。
! 右のバーナーの中に何か大きな黒い塊が入っている。
普通に燃えていた左側のバーナーの中にも大きな陶片が落ちている。
(私の窯は窯の本体の箱の部分の底面の両脇にバーナーの穴があり、そこに外からバーナーを下から突っ込む形です・だから注意しないとこのようにバーナーの中に異物が落ちることがあります。)
掃除機で吸っても出てこない。
仕方ない、バーナーを窯から外してみる。
文で書くと一行だけど、何年も外してない錆びたボルトを機械油をぶっかけながらハンマーやノミで叩いて緩ませて、宙吊り状態の直径15㎝はある鋳物のバーナーを手と膝で受け止め、引っくり返してゴミを出すのだ。
錆まみれの煤まみれの力仕事だ。
錆びたボルトと重い鋳物と格闘して、右のバーナーを引っくり返してみれば8㎝大の炭か煤の塊のような物が出てきた。
これじゃあ苦しかったな、右のバーナー。
気がつかなくてごめんね。
左のバーナーも取り外してお掃除。
右のバーナーの送風機の漏電箇所も見当を付けてケアしてみる。
やれるだけの事をして窯に再点火。
いろいろあったけど、乗り越えている。
ひさしぶりになにがなんだかわからないくらい辛かったけど、「みんな乗り越えている」の認識が私の励みだった。
この自分のがんばりもささやかに世の中の雰囲気に反映さるたらいいな、と願う。
これですべては一区切り、超絶技巧の他人の作品を短い期間で不躾な撮影隊がうろうろする中で作るのも、
生まれて初めてやる技法を失敗しながら苦しんでやっているところを逐一撮影されるのも、
無理な日程のせいで何日も徹夜したのも、
徹夜になっても年度初めだから陶芸教室に働きに行って、
前から決まっていた美術館でのワークショップを2日連続でこなして、
そういうのが全部終わる!
と・思ったら。
温度800℃を越えたあたりからガス窯の右のバーナーから火が逆流している。
窯を覗いてみたら右のバーナーの炎が変な形になっている。
可能性として考えられるのは「バーナーの中に何か詰まった」。
日程はギリギリ、バーナーの回りに粘土を詰めて逆流の炎を止めるが、バーナー自体がどんどん熱くなる。
これが横に付いているガス管に影響したら。
悪くいけばガスに引火して大爆発、山火事であたりは丸焼け、私は大火傷。
怖い。怖すぎる。
窯の送風機が熱くなってないか確認しようと手を触れたら感電してしまう。
結構強烈でビリ、ビリ、ビリとなりながら自分がガクガク揺れているのがわかる。
感電するとアーッ!って思っても手が吸い付いちゃって離れないのね。
反対の手で窯の小屋かけの柱にしてる鉄パイプを握っていたのを離したら感電から逃れられた。
心臓にきた。
体がぼろぼろ。
作家20年やってるけど、こんな怖い窯焚きは初めてだ。
今日が窯焚きのデッドラインとは重々承知で編集作業中のディレクター氏に電話。
窯のバーナーが変な事、このまま無理して焚いても窯の焼き上がりに影響が出て狙い通りに上がらないこと、最悪ガスに引火して爆発の危険がある事を説明して、仕切り直しの交渉。
相手はかなり嫌そうだったが窯をやり直す事を了承。
当たり前だ、私の命にはかえられない。
その日は体もガクガクだから窯を停めたら食べて、風呂に入って寝る。
正直感電で心臓が弱った感じがして、寝たら起きなかったりして?となどと考える
無事に目覚めて、(笑)窯のバーナーを点検。
窯の中のものを一度出して、懐中電灯でバーナーの中を照らす。
! 右のバーナーの中に何か大きな黒い塊が入っている。
普通に燃えていた左側のバーナーの中にも大きな陶片が落ちている。
(私の窯は窯の本体の箱の部分の底面の両脇にバーナーの穴があり、そこに外からバーナーを下から突っ込む形です・だから注意しないとこのようにバーナーの中に異物が落ちることがあります。)
掃除機で吸っても出てこない。
仕方ない、バーナーを窯から外してみる。
文で書くと一行だけど、何年も外してない錆びたボルトを機械油をぶっかけながらハンマーやノミで叩いて緩ませて、宙吊り状態の直径15㎝はある鋳物のバーナーを手と膝で受け止め、引っくり返してゴミを出すのだ。
錆まみれの煤まみれの力仕事だ。
錆びたボルトと重い鋳物と格闘して、右のバーナーを引っくり返してみれば8㎝大の炭か煤の塊のような物が出てきた。
これじゃあ苦しかったな、右のバーナー。
気がつかなくてごめんね。
左のバーナーも取り外してお掃除。
右のバーナーの送風機の漏電箇所も見当を付けてケアしてみる。
やれるだけの事をして窯に再点火。
いろいろあったけど、乗り越えている。
ひさしぶりになにがなんだかわからないくらい辛かったけど、「みんな乗り越えている」の認識が私の励みだった。
この自分のがんばりもささやかに世の中の雰囲気に反映さるたらいいな、と願う。