みいなです。

私はかれこれ10数年、わらべうたでいっしょに遊びながら、わらべうたをお伝えする、という活動をしています。

そのなかで、今回は、私の思う、わらべうたのすごさ、ということをお話しようと思います。

ある会場で、その日初めて私のわらべうたの会に来てくれた男の子がいました。その子は会場に到着するなり、いつもと違う雰囲気を感じたのか、戸惑って泣いていました。ちょうど私から見えるところに名前が書いてあったので、その子の名前を入れて「このこどこのこ」というわらべうたを唄いながら、その子の背中をぽんぽんしました。1回目が唄い終わる頃、その子は名前を呼ばれたことに気づいたのか、私の方に一瞬振り返りました。でもまだ泣いています。2回目3回目と繰り返すうちに、泣きかたがおさまってきました。4回目くらいでしょうか。その子は泣き止みました。

また、同じ会場の別の日、帰るのにジャンプスーツを着るのを拒んで泣いている男の子がいました。私は、その子のところに駆け寄って、ねぇねぇ○○くん、今日なにして遊んだっけ?と言ったあと、その日に遊んだわらべうたから1曲選んで唄いました。すると、唄い始めたとたん、その子は泣き止み、無事にジャンプスーツを着ることができました。

さらに別の日。私は、どの会場でも、始めの唄と終わりの唄を決めているのですが、その始めのうたを唄い終わって挨拶をすませると、あるお母さんが、「うちの子、この唄が好きで、夜お布団敷いて部屋を暗くして、私と主人が布団の両脇に寝ころがってこの唄を唄っているようにしたら、最近は自分から布団に来るようになったんです」とのこと。

また、勤めてる保育園でも、入園して1ヶ月ちょっとの間、周りを観察してばかりで、私だけかもしれませんが、それまで笑顔を見たことがない子がいました。私が他の子どもたちとわらべうたで遊んでいるのも見てるだけでしたが、ある時、「じごくごくらく」というわらべうたで他の子と遊んでいると、最後に回るところで私が回っていると、その子が声をたててケタケタと笑いだしました。嬉しくなって私がその子を抱っこして同じわらべうたで遊ぶと、最後に回ったときとても楽しそうにケタケタと笑いました。すごく嬉しかったです。

まだまだ書ききれないほど、わらべうたってすごいな、と思うことがあります。

ぜひ、わらべうたを日常生活に取り入れてもらえたら嬉しいです。