レビュー29(ジャンゴ~繋がれざる者) | Looking Back , Moving Forward

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ジャンゴ 繋がれざる者 @京都MOVIX


★★★★☆


<あらすじ>


1858年、アメリカ南部。奴隷ジャンゴ(ジェイミー・フォックス)は、賞金稼ぎのキング・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)の手によって自由の身とな る。やがて2人は協力し、次々とお尋ね者たちを取り押さえることに成功する。その後、奴隷市場で離れ離れとなってしまった妻を捜す目的のあったジャンゴ は、農園の領主カルヴィン・キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)のところに妻がいることを突き止め……。
(Yahoo!映画より)


<短評>

映画の普遍的な面白さを堪能できる異才タランティーノの渾身の一作


<感想>

最近マイブームの一人レイトショー、まさに夜中に一人でしっぽり観たい映画だった。

西部劇アクションの中で黒人奴隷という歴史的な背景を全面に押し出しながらも、作品全体をシニカルなコメディでまとめあげている点、これがもう単純にすごい。

ド派手なアクション映画でもなく、正義感たっぷりの西部劇でもなく、笑い転げるコメディでもない。

これはタランティーノ監督の個性としか言いようがない。

とにかく上記のような様々な要素を含んでいるが、最終的にはニヤッと笑わせてくれる「映画」というものの普遍的なポイントをガチっと押さえている素晴らしい作品である。

そして何より作品全体にキレがある。シーンの移り変わりのスピーディーは気持ちが良い。

ジャンゴとシュルツのぎこちない会話は作品に笑いを寄与している重要な要素であり、この先どうなっていくか全く予想できないハラハラ感を掻き立てる要素でもある。

ディカプリオ演じる悪役キャンディも素晴らしい。悪役は小憎たらしくてなんぼである。
実際に観た人の多くが感じているところだと思うが、今後ディカプリオは間違いなく悪役が増えるだろう。
(悪役は今作が初だったらしい)


全てが中途半端という意味ではない。

全てが詰まって全てを映画たらしめている素晴らしい作品である。


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