離島一人旅@隠岐その11(4日目~中編) | Looking Back , Moving Forward

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前に進むために振り返ります。冷静に情熱的に。日常のこと、旅行記、競馬、映画、ドラマ、レビューなど欲張って書いてます。

8月21日(火) 中編 「赤壁と対峙、少年たちとの出会い、隠岐との別れ

※最近このブログを読み始めていただいた方も多数いらっしゃるので、ここまでのリンクを載せておきます。
良ければその1からご覧下さい。

離島一人旅@隠岐

その1(前夜)       「街を去る猿」

その2(初日~前編)  「島入り、ジオパークデビュー」
その3(初日~後編)  「その瞬間をとらえろ」

その4(2日目~前編) 「ないものはない、海士町」
その5(2日目~中編) 「黄昏」
その6(2日目~後編) 「かたえ荘での夜」

その7(3日目~前編) 「旅人の大いなる一歩」

その8(3日目~中編) 「天空の牛たちよ」
その9(3日目~後編) 「海賊船とみつけ島荘」

その10(4日目~前編)「4つめの島、知夫里島へ」




長らく続いた隠岐の離島一人旅旅行記もいよいよ終盤です。

というよりは実質的には隠岐でのお話はこの回が最後になります。

・・・では前回の続きです。


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まっすぐに続く道をしばらく歩くと青い空と海が見えてくる。

もはや隠岐に来てからは見慣れた光景であるが、ここに一つのアクセントが加わる。
赤い色した断崖絶壁。知夫赤壁と名乗るその巨大な岩の壁は高さ200mに及ぶ。

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photo:03

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写真ではなかなか伝わらないが、ものすごい迫力である。
しかも柵などが全くないため、結構なスリルを感じる。

足を滑らせれば海へ真逆、しかしこのまま飛び込むのもありだなと脳裏をよぎらせるほどに眼下に広がる海は綺麗だ。色と透明度でいえば僕が見たどの海よりも美しい。

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※飛び込めばまず死にます、念のため(笑)


タクシーのおばちゃんと約束した時間までたっぷりその景色を堪能する。
もちろん他の観光客なんて誰もいない。優雅に時間は流れる。
もう少し時間があるなら折りたたみ椅子でも広げて本でも読みたいところだ(笑)


タクシーへ戻り、おばちゃんに島の話を色々聞きながら山を降りていく。
色々と教えてもらったけれど、特に印象深いのは次の2つ。


1つ目は、島に住む老人の話。

平均年齢が圧倒的に高い(確か60歳は越えていたはず)にも関わらず、いわゆる老人ホームや介護施設に常に空きがあるということ。もちろん島に1つか2つしかない施設。それほどに知夫里島の人は健康だそうだ。確かにそのおばちゃんも結構な歳のはずなのに異様に元気だ。

2つ目は、隠岐牛の話。

実は松阪牛と同等のランクが付けられる隠岐牛、なぜそんなに上質なのか。
それは四方八方が海に囲まれた離島の草は海風を浴びミネラルたっぷり。それを生まれた時から食べ続けるから天然でも素晴らしい牛になるとのこと。


さて、そんな話をしている内にタクシーは港へ到着。
別れを告げ、お金を払うと一人だからということで少しサービスしてくれた。
実際一人でタクシー1台チャーターするのは結構な支出なので助かった。
しかしまた来るかどうかもわからぬ旅人に・・・島の優しさを感じる。

かき氷を食べて船を待つ。うますぎる。

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西ノ島へ戻り、本島への最終便を調べる。
何かをするには時間がなく、ただ黙って待つには勿体無い、そんな時間が私には残されていた。

困ったときのサイクリング頼み。結局この旅2度めの島サイクリングをすることに決定。

しかしピンクのチャリしか残っていないとのこと。
「似合ってますよ、オシャレ!」とお姉さんにたきつけられ、ルンルンで島をピンクのチャリで駆け巡る旅人がいるとすればまず私で間違いない。海岸沿いを走る、走る。

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少年たちが次々に海へ飛び込む光景が目に飛び込んできた。

近づいていて聞いてみると、彼らは水深6mの海に飛び込んでは上がりまた飛び込む・・・のループをひたすらに繰り返すという遊びをしているらしい。アクロバティックを身にまとった少年たちのダイブは実に美しかった。

photo:10


他愛もない話ですぐに仲良くなった。
かわいいと生意気の分岐点にいる年代の彼らだが、島特有の人懐っこさを感じた。

最後の記念に撮った写真はピンぼけしていて最初は随分落胆したが、よくよく見ると味がある。
これぐらいの美化は一人旅には必要だ。

photo:02

それにしても今思うと、ピンクのチャリで少年たちに歩み寄る私は不審者であったに違いない。
もし私が彼らの保護者であれば武器を持って現場へ急行しただろう。
(しかしもしピンクではなくブルーのチャリであればそうはならないだろう。色とは怖いものだ。笑)

何はともあれ、怪しい旅人に一時付き合ってくれた少年たち、ありがとう。

最後に素晴らしい思い出を残すことができた。


隠岐最後の食事は港の中にある喫茶店「風花」にて。

軽食・喫茶と書かれてはあまり期待などしないが、舐めてかかれば火傷する。
刺身もうまければ、天ぷらや小皿など一つ一つ丁寧に作られていた。

photo:06


これで隠岐とはお別れ。
確か午後3時半ぐらいが本島への最終便だったはず(笑)

隠岐の素晴らしさはこれまで散々述べてきたので敢えてここで特筆しないけれど、本当に良い場所でした。

さらば、隠岐!

ありがとう、隠岐!



(続く)

最後に本島への帰り道や松江で過ごした一時を書き記して旅行記を終わりにします。

あと少し、お付き合い下さい。



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