「言葉を味方につけるために~言語の獲得から共有まで~」
【講演日時】2012年6月24日(日)13:00~16:30
【講演場所】キャンパスプラザ京都
【参加費】 2000 円
お前は一体どんだけ更新サボってるんじゃと言われそうですが、めげずに少し昔のことを振り返ります。
何かを感じた時にすぐに文章に書き残すのも一つ大事なことではありますが、時間をおいてもなお残っている言葉や感動こそ書き残すべきだというポジティブな考え方もあります。
・・・そんな言い訳はさておき(笑)、講演会の簡単な内容と感想です。
まず、講演者の西きょうじ氏とは何者か?
代ゼミで英語を教える人気講師であり、現在では予備校業界を飛び越えた社会活動を行なわれている知識人です。
僕自身は西先生のことを詳しく知っているわけではなかったのですが、twitteやUstreamで現在の活動を知り、その知識と思考の深さに感銘して講演会に参加することにしました。
講演内容をざっくり紹介します。
1.私たちは今どのように言語と向き合っているのか
2.私たちは言語をどのように獲得してきたか
3.人間の言語と動物の言語・言語と文化
4.発信するための言語
5.突き刺さるフレーズ
要約してしまうと、人が生まれて言語を獲得していくプロセスの説明から始まり、動物との比較などにより言語とは何かを考える。それを現代の中で私たちがどのように発信・受信しているのか。ツイッターなどの話に絡めて考える。
そんな講演でした。
特に印象的だったのが、情報ばかりが増えてそれらを選択していくのに脳が疲れる。
いわゆる“選択疲れ”を起こした脳が本当に大事なことを判断する時に働かないということ。
これは深くて重要なことだなと思いました。
もう少し詳しく、自分なりに説明するとこういうことです。
生まれたては母子間のコミュニケーションのみ。
そこに初めて対象を相対化できる父親という存在が登場する。
幼稚園・学校に進むにつれて友達、先生など相対化できる対象がどんどん増えてくる。
当然、脳も成長していくのでそれらを相対化できるようになる。
ここでいう相対化とは、「簡単に言うと客観的に違いがわかって認識して、それから様々な判断ができる」みたいな感覚です。
中学高校時代あたりから、TV・新聞・ラジオ・ネット・ブログ・ツイッター・mixi・facebookなどなど様々なメディアから発信される大量の情報を受信することになる。
しかし人間の脳のキャパ自体は昔とそう変わらない。
つまりは大したメモリでもないPCで急に大量の情報を扱うようになった、みたいなイメージです。
そりゃパンクしますよね。
大事な就活の面接を予約しようと思ったのにPCがかたまって動かない!
気付いた時には満席。
今はスマホでサクサク動くかもしれませんが、人の脳はそうそう成長するもんではありません。
では西きょうじはこの問題に対してどういう答えを出すのか?
「勘でOK!!」
・・・最初は唖然としましたが、なるほどこれまた深い。
選択疲れを起こすぐらいなら、ある程度は勘で頼ってしまう。
別にその情報が間違っていてもそれはそれで仕方がない。
できることとすれば日常から勘を磨くことぐらい。
そして大事なことに関しては勘でなくて深く考察して判断する。
一見、非論理的に聞こえる勘に頼るという行為は、選択疲れを回避するための技術なのです。
確かに僕自身も何かを買うのに必要以上に調べたりしてしまいます。
たとえそれで少し安く買えたとしても、そこで消費した時間や脳に与えた疲れを考えたら・・・。
(もちろんそういう行為自体も必要で勉強になるんですが)
最後に、講演会の終盤で紹介された突き刺さるフレーズコーナーから最もグッと来たフレーズを紹介して終わります。
“Hitch your wagon to a star”
星に馬車をつなげ by エマーソン
現実を無視して希望をみるのではなく、現実と接続する高き志と想像力を持て!
※本講演はUstreamで生放送されていました。今でもココで見れます。
※西きょうじブログ 「当たり前のことながら」
会場で購入した西先生の新刊。講演会参加者は300円OFFで購入可能でした。
講演会後のサイン会でばっちりゲット。
少し話もできてモチベーション上がりました。
- 情報以前の知的作法 踊らされるな、自ら踊れ/講談社

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