育児コンサルタントの原坂一郎さんが、笑いの世紀という本の中で、幼児の笑いについて考察しています。なかなか示唆に富んだ内容ですから、皆さんと情報をシェアしたいと思います。
本に書かれていたのは、まずは幼児の笑いは純粋に楽しい、嬉しいといった気持ちを表現する笑いがほとんどであり、愛想笑いのような社交上の笑いや、冷笑、嘲笑といった他人を蔑む意図を持った笑いはまず存在しないということです。
そして、幼児は大人よりよく笑うが、笑うのには条件があるとのことです。その条件とは、子どもが今いる場所に不安や緊張がなく、快適な空間であるという条件です。だから子どもをよく笑わせたいのなら、不安や緊張がない空間を作ることが大切であり、子どもよりむしろ大人の側の意識が大切だと説いています。
この考察は、小児科の病棟を訪問する活動をしている自分に対して大きなヒントを与えてくれます。入院中の子どもは慣れない環境で不安や緊張がいっぱいあるので、遊びを通じて子どもの不安や緊張を取り除き、自然に笑えるようにさりげなくアシストするのが僕たちの役目なのかなと思います。無理に笑わそうと面白いネタを考えるより、そちらの方が大切なようです。
笑いって奥が深いですね。