ひとえに軟部肉腫といっても分類すると50種類以上に分類できるそうだ。
発覚初期、肉腫と言われても【がん】というイメージしかなく、何かの癌がひょっこり筋肉にできちゃった
のかとおもっており、抗がん剤治療を受ければなんとかなるでしょう!!
って思ってましたが調べれば調べるほど「難しい」事が多々。
高分化って?未分化?低分化?
神経原生肉腫?等々調べれば調べるほど謎が深まるばかり。
ネットが普及し調べれば調べるほどいろいろな情報が入ってきますが、日本語で書かれている文献は肉腫並みに希少でした。
また診断基準も日本と欧と米とでも若干ですが異なっており、そうなると自分がどのステージにいるのか?がわからなくなってしまったりと。
ここで自分の経験した事を振り返ります。
まず基本は、整形外科以外での受診はおすすめしません。無知です。安易に切除しちゃいます。安易に切除して腫瘍内切除であれば予後不良の原因となります。(内科でも肉腫に詳しい先生もいらっしゃいますがここはあえて)
自分で怪しいかな?と思ったらまず整形外科にかかる事。
(内臓・婦人科系の場合はそちらの専門医の診療後に判断されることが多く、その後に診療科を超えて医療連携がくまれる事が多い)
皮膚科・形成外科では対応しきれません。
怪しさの基準は
①腫瘍が3㎝以上に腫れる事(5㎝以上に達するとステージが上がるためⅡ→Ⅲの防止)
②腫瘍が固い、固定されている、可動性がない
③腫瘍が急激に大きくなった
④腫瘍の形がイビツ
この4つの基準に当てはまるなら即動くべし。
動いた後の流れ。
①CT検査
②MRI検査
その後、癌と疑わしければ、専門医のいる医療機関を紹介してもらう。
③生検
④PET検査
※レントゲンでは発見できないこともしばしば。血液検査では診断できる腫瘍マーカーがないため受けてもあまり意味はない
もしこれらに間に合わず、専門医以外にかかった場合は医者任せにせずに、「悪性軟部腫瘍、肉腫」等をNETで検索し、専門医がいる医療機関を受診する事。医者によっては悪性軟部腫瘍の専門が整形外科だと知らない人も多く、とりあえず「がんセンター」に紹介してしまいまいがちですが、がんセンターに肉腫専門医がいない場合は更にたらい回しになる可能性が大。
①A病院(初診察)→Bがんセンター(専門医以外)→C大学病院(専門医)
②A病院(所診察)→C大学病院(専門医)
これだけでも1週間は違います。
当初私は①のパターンでしたが、Bのがんセンターが受診前にお手上げしたので結果的には②となりましたが、1週間のロスが生じています。
専門医以外により単純切除してしまって、専門医のいる医療機関を紹介された場合
①即座に断端陽性・陰性の確認を行う事
②病理検査に回された自分の腫瘍の未染色プレパラートを手配し、専門医のいる医療機関での再病理を受けてください。
③病理検査の結果のコピーをもらう事。
①の理由 再発転移のリスクがあるため断端陽性の場合は、3か月以内に残存腫瘍の摘出手術を受けて下さい。
②・③の理由 肉腫は病理医泣かせです。病理医により診断名が変わる場合があります。がんの種類により抗がん剤が効く、効かないの分かれ目になります。
自分の場合、①の断端陽性・陰性はレーザーメスにより「側方は燃灼による強い変性が加わり判断が困難な箇所がある。」との内容で、断端陽性か陰性かわかりませんでいた。また②については専門医のいる医療機関での病理検査により診断名が変り、断端陽性との内容でした。大学病院で再病理を行い、最終的結果が分かったのは初回単純切除から54日後の事でした。
専門医受診後(専門医による診断確定後)
①加療を行う前にセカンドオピニオンを受診してください。(セカンドオピニオンでも病理検査を受けることをお勧めします。)
①の理由 セカンドオピニオン先は、自分がかかる医療機関より症例・手術数の多い医療機関で受けて下さい。仕事と同じで、経験の少ない若手に質問するより経験豊かなベテランに聞いたほうが参考としやすいでしょ。
また、軟部肉腫の治療法が確立されていないので、どの治療法がいいのか?の参考意見が聞けます。
(仮にセカンドオピニオン先の医療機関の方が患者自身の治療にとっていいなぁと思った場合は転院も可能です。)
その上で、主治医と治療方針を決めた方がよろしいかと思います。
自分の場合、専門医の診断確定が出る前に国立がんセンターのセカンドオピニオンを受けてしまいました。そのため、違う病理名でのセカンドオピニオンの結果となり意味のないものとなりました。
結果的に私が初回手術から広範切除を受けれたのが期限ぎりぎりの3か月後でした。
その間、生きた心地もせず、まともに眠る事もできず、食事もとることができず生活しておりました。
がしかし、いま生きています。
そこで患者としての心得
①初動で決まる。
②スピーディに
③医者・人任せにしない事。
④確実な情報をつかむ事。
特に③です、医者によっては偉そうな人もいればそうでない人もいます。
しかし自分の様に誤診のオンパレードという事もしばしございます。
そうならないためには患者力が必要なんだと自分は思います。
以上。お読み下さりありがとうございました。