高校生の時だったと思う。
ボクはある心踊る発見をした。
今となっては当たり前のことだと知ったが、
なぜか今だにその不思議さはあまり変わっていない。
ただやはり自分自身で発見するというのは興奮する事態である。
そしてもうすでに発見済なんだと知ってがっかりするものだ。
ボクらは3次元の世界に住んでいる。
タテ、ヨコ、高さの3次元の世界である。
(時間を含めた4次元という人もいるだろうが、意味が分からない。
まず時間の意味が分かっていない。当時としてはなおさらである。)
ボクらの住んでいる3次元には3次元のモノしか存在しない、はずである。
目に見える見えないは関係なく、それは全て3次元であるはずだ。
平面を2次元と教えられたが、
そんなものはない、と思っていた。
どんなに薄い紙切れにも厚さがある。
顕微鏡で覗いたミトコンドリアにも厚さがあるだろう。
漫画が2次元だという人がいるが、描かれた紙にもインクにも厚さがある。
ブラウン管にも、また液晶画面がどんなに薄くなろうとも、厚さがあるだろう。
ちなみに1次元に至っては全く意味が分からない。
と思っていた。
ボクは夜、布団に入って色々と思考を巡らすのが好きだった。
そうして発見したのだ! 2次元を、である。
それは、影 である。
影は2次元だ!
3次元の世界に2次元がある!
しかも、2次元はこの「影」しか我々の世界に存在しないように思われた。
ボクは興奮してその夜あまり眠れなかったのを覚えている。
そして次の日、興奮した口調でクラスの後ろの席の友人に
このことを話した。
ボクの驚きはさらに増すことになる。
友人は無反応だったのだ。
ぽかんとしていた、のだろうか。
そんな当たり前のことを、という反応だったのだろうか。
ボクは少しだがそのことがトラウマになっている。笑
「お前、それ大発見だぜ!」
と言ってもらいたかったのかもしれない。笑
しかしボクはかまわずまくし立てた。
影は3次元のモノに光を当てると出現する。
その時でも「光」というモノが特別で究極的な存在であることはなんとなく分かっていた。
(その意味で光は1次元と関わりがあるのだろうか。
アホなので全く分からないが。苦笑)
その光が3次元のモノに当たると1次元落ちた「影」が出現する。
果たして
我々の3次元の世界は、4次元の世界に光が当たった影ではないのか!
ここまでまくし立て、友人の顔を見たが、
やはりぽかんとしている。
確かに、今となっては
鏡に映った「像」、液晶画面に映った「像」は2次元である。
それはやはり光を媒介にした3次元に現れた「影」である。
確かにアニメは2次元だったのである。
みんなとっくに知っていたのだ。
ボクは改めてがっかりした。
しかし今だにボクは、恥ずかしながらではあるが、
この3次元世界が、光を媒介にした4次元の「影(3次元ホログラム)」である、
という自分の仮説に魅力を感じている。
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ボクは、分からないことを喋ることはダサいことだと感じている。
が、そしてボクもよく口が滑る。
家に帰って鬱になるくらいである。笑
ただ考えれば考えるほど、
我々は大いなる謎の中に叩き込まれている。
つまりそもそも喋れないのだ。
ここになかなか書くモチベーションが湧かない理由でもある。
全ての痕跡を消したくもなる。
しかし、現代物理学でも
物質(哲学でいう「存在者」とここにきて同義となるのだろうか)の96%が
ダークマターとダークエネルギーである、との説が定説になってきている。
もちろんこのダークマターとダークエネルギーは謎だからそう名付けられている。
つまりこの世界の96%が謎だ、ということが分かり始めたと言っている訳だ。
我々は認知できる(可能性がある)4%の中で生きている。
そしてその4%の中でさえ我々は全く訳が分かっていない。
さらに謎なことには、(ボクを含め)
ほとんどの人が「分かっているふり」をして生き、
さらにはそのこと自体に無自覚なように見えるのである。
皆、この訳の分からぬ現実に鬱にもなるわけだ。。
ここまで考えてボクも溜飲を下げ、こうして書いている。苦笑