いざ病棟実習を行うと、学生は自分の立ち位置に困ることが多々あります。

 

様々なシチュエーションがあると思いますが、その中でまず残念だけど厳しい現実をお伝えせねばなりません。

 

病棟といえば看護師さんが中心となっていますが、基本的に看護師さんは医学生に興味はありません。

 

医者の卵として将来一緒に仕事をするかもしれない。

 

そのために看護師さんも医学生の教育に関わるべきだ。

 

それは残念ながら綺麗事です。

 

基本的に看護師さんは日々の業務に追われております。

 

残念ながら目先の業務でいっぱいいっぱいなので、医学生に対して好意的に相手にするとは思えません。

 

看護師さんと関わるのは、研修医になってからでよいと思います。

 

もちろん、医学生でありながら看護師さんと仲良くなれる強者もいるであろうが、そういう人は医者になってからその点で特に困らないので、私がとやかく言う問題ではありません。

 

その代わり、研修医になってから看護師さんとの関わりはとても重要かつ難しい問題になってきます。

 

それはまた後ほど。

 

 

そこで、ここで重要なことは、病棟での立ち振る舞いです。

 

医学生は看護師さんの仕事の邪魔にならないようにすることに徹することです。

 

患者さんのところに診察に行った時に、看護師さんが患者さんのところに訪れた際には、看護師さんにちゃんとバトンタッチすることです。

 

電子カルテの閲覧場所については大学によりけりでしょうが、スタッフステーション以外で閲覧する場所が設けられているのであれば、スタッフステーション内での電子カルテの閲覧は控えた方がよいです。

 

最近はどこの病院でもスタッフステーションのスペースが狭くなり、電子カルテの数も限られています。

 

そこは看護師さんの使用を優先させるように心がけましょう。

 

また、オペ室では、手洗いのやり方はしっかりと教わって、ガウンテクニックや清潔操作などは、絶対に間違えないようにしましょう。

 

医学生はまずはこのような配慮に心がけることで、看護師さんの心情を理解することにつながり、それぞれの仕事の役割ということの理解につながります。