今日は勤労感謝の日でありながら、日中は大学病院の救急でした。
Xではちょっと精神的に荒れ気味なポストをしましたが(笑)。救急自体は比較的平和でした。
ただ、ポストにも書きましたが、救急自体は私は嫌いではないのです。
近くの市中病院でも長年救急当直をやってきましたが、とても働きやすい救急現場なので、これからも日曜祝日の日中月1回に限定しようとは思っていますが、専門外来中心の生活を送るにせよ、自分の救急スキルを維持することは、医者としては必要不可欠だと思っていますので、続けようと思っています。
その代わり、大学病院の救急は12月14日と年明けの1月1日を最後に、永遠に卒業する予定です。
本当は1月1日もやりたくなったのですが、そこは容赦してくれません。
残念ながらこれが現実です。病棟を外してもらい、その後についても理解してもらっているので、そこは文句を言わず受け入れるようにしています。
結局、なぜ私が大学病院の救急でストレスが溜まっていたかといういのは、結局の所は私のASD特性が大きく関係していたのだと思います。
多分どこの大学病院の救急もそうだと思いますが、ファーストタッチは研修医が行い、それを指導する立場の中堅医師がいて、さらに上にその日の救急を統括する責任医師、という体制です。
もしかしたら大学病院によってはチーム編成が異なる所もあるかもしれませんが、研修医と指導医がペアとなっているのは、基本的にどこもそうではないかと思います。
私は今日は極めて例外中の例外で真ん中としてやりましたが、基本的には責任医師の立場です。
責任医師というのは私が研修医や中堅医師だった時代には、全然降りてこない人達が多かったです。
でも、別に降りてこなくても、自分で判断出来ることを上に気を遣ってやるのがとても嫌だったので、降りてこないくらいが有り難かったのです。
しかし、最近の若手医師はどうもそう思わないようです。
重症患者の場合は話しは別ですが、中等症以下の症例の場合、基本的にはそこまで人手は必要ないものと私は思っています。
少なくとも、私が中堅医師だった時代には、中等症以下の救急患者が横に複数人並んでいても、全然問題なく熟していました。
というのは、その時代に私は毎週、その地域で最も激しいと言われていた野戦病院で救急当直をやっていたからです。
大学病院では私はいつもやる気なさそうにしているため、フットワークが鈍く救急が出来ない医者だと思われているかもしれませんが、実は「私一人でやらせれば」かなりのことが出来る自信があります。
ただ、複数人いると、途端に出来なくなってしまうのです。
研修医に何をやらせるか、正直研修医は私よりも手際は悪いのですが、大学病院として教育させないといけないし、自分もそういう時代があったので、悪く言うつもりはないです。
一方で、そこに中堅医師がいると、私にとって立ち振る舞いが難しくなるのです。
おおよそ現在の中堅医師は、私も救急の経験がそこそこあるとは言え、中堅医師の方が私よりも救急対応についてはバリバリ現役であり、最新の知識や技術を持ち合わせている場合が多いです。
そうすれば、中等症以下の症例については、中堅医師と研修医がいれば、私は本来はお役御免であって然るべきなのです。
そこで、ちょっと様子を見て、大丈夫そうだと思ったら、いてもしょうがないのでその場を離れることが多かったです。
しかし、それに対して不満を言っている奴がいることを前から耳にしていました。
私からしてみれば、何が不満なのかさっぱり分かりません。
それが例え忙しかった状況だったとしても、私がその立場だったら全然こなせるレベルの内容な訳だし。
結局は、上がサボるのが気に食わないということなのか知りませんが。
こういう所が私のASD特性が多いに関与するのかと思いました。
結局、外来や外病院の救急は私だけで全てを行い、状況次第では研修医がつくという風なので、とてもシンプルでやりやすいです。
さらに大学の場合は看護スタッフも多くの人達が目まぐるしく動き回り、命令系統が外病院とは比べものにならないくらい複雑であり、とても苦手でした。
それに加えてルールも複雑で、私が決めた方針に対する文句も出たりしたりと、私にとっては非常にストレスフルな環境でした。
これは当院に限ったことではなく、他の施設の人の話を聞くと、当院はこれでもかなりしっかりとした体制になっていると思います。
ただ、私の特性には合わなかったというだけで、救急を専門にしている先生方は本当に素晴らしい活躍をしており、とても尊敬しております。
これは組織ではなく完全に私自身の問題なのですが、言うなれば私のようなASD特性の人でも働きやすい環境を考慮してもらえるとありがたいと思っています。
実際に救急に関わる医者でも私のようなASD特性の医者はとても多いはずで、同じような理由で苦しんでいるのではないかと思っていますので。
何はともあれ、苦しかったけどあと少しで卒業です。