あまり詳細は言えませんが、最近私は新型コロナの診療に関わるようになっています。

 

具体的には帰国者接触者外来の一部と、入院患者さんの病棟業務のごく一部であり、そんなに多くに関わっている訳ではありません。

 

ただ、今まではリウマチ膠原病診療が中心であり、新型コロナについては専門家任せという所はありましたが、そうも言ってられない状況になりましたので、私なりに勉強して、新型コロナに向き合うことにしました。

 

そこで、昨日から本日にかけて2つの動画をアップしました。

 

まず昨日アップしたのがこちらです。


この「驚くべき実態」とは、新型コロナ陽性が判明した後の流れでした。

 

実は、新型コロナが陽性になると、患者さんの管理は完全に保健所になります。

 

検査した時点と比較して体調に変化がない場合、そして入院可能な医療機関がない場合には、自宅待機を余儀なくされます。

 

自宅待機になった後には病院に受診することもありません。

 

解熱剤とかの希望があれば、電話診療を行っている医療機関で対応は可能ですが、基本的には新型コロナが陽性となった時点で、患者さんは医療機関から切り離されます

その後毎日保健所は本人に体調確認の電話をしているようですが、あくまで電話での体調確認のみですので、自宅待機というのはとてもリスクの大きな対応です。

幸いにも病状悪化がなく経過された場合、検査を施行した2週間後に帰国者接触者外来を受診し検査を受けることを指示されるようです。

 

そしてそこで2回検査を行って陰性が確認出来れば、とりあえずは一段落という形です。

 

問題は経過中に体調が悪化した場合です。

 

その場合は入院となる訳ですが、入院が必要かについてはあくまで保健所が電話で本人と話した情報での判断となります。

 

そして、入院が必要となった場合、埼玉の場合は保健所は県に連絡し、県が入院先を探すようです。

 

ここで問題なのは、患者さんの情報が全く入ってこないということです。

 

患者さんの情報は、「コロナ陽性」「年齢」「性」の3つだけです。

 

あとは、保健所職員が本人のところに行って体温と酸素飽和度(パルスオキシメーター)はチェックするようですが、ここまでの経過や基礎疾患、内服薬などの情報は、来院して初めて知ることとなります。

 

なので、来てみたら思った以上に容態が悪かったり、実は糖尿病のコントロールが非常に悪かったり、腎不全が進行してそろそろ透析が必要であったりなど、そういう不測の事態が起こりえるのです。

 

しかもこういう流れで入院が決まり、最近は遠方からの入院も多いことから、入院が夕方とかになるため、不測の事態への対応がさらに難しくなるのです。

 

これについては、私は非常に問題だと思いましたので、早急に解決して欲しい問題だと思っています。

 

 

そして、もう一つは以前から多くの議論がなされてきたPCR検査を積極的に行われるべきかの内容です。

 

これについては、ここまでなぜ検査が積極的に行われなかったか、推進派と慎重派の言い分、そして今はどうあるべきかの個人的な見解について解説いたしました。

 

是非動画をご覧いただければと思います。

 

 

最近は埼玉もようやく新型コロナ患者さんを待機させるホテルを2カ所稼働させることなりました。

 

対応病床数も拡充も行われてきています。

 

しかし、まだまだ課題は多いです。

 

私なりに気づいたことがありましたら、これからも書いていきたいと思います。

 

 

 

ちなみに、私の本ですが、Amazonで注文された方は生活物資の配送を優先させる関係で、発送が遅れるらしいです。

 

金芳堂のホームページから購入可能ですので、そちらをご利用いただければと思います。

https://www.kinpodo-pub.co.jp/book/1827-3/

 

 

image

 

是非よろしくお願いいたします!