お久しぶりです。

 

私は相変わらず忙しい日々を送っており、病棟患者さんはそこそこ落ち着いており、指導している研修医も優秀なので、病棟業務自体はそれほど負担はないのですが、その一方でつい先日も研究会で発表したのですが、来週日曜日も会で発表があり、それだけでなく、最近留学中に行っていた研究も、臨床審査委員会に加え、倫理委員会で承認されたことから、研究を開始する予定となり、さらには少し先ですが、10月にはあわよくばアメリカリウマチ学会で発表をするかもしれないことと、それだけでなく、同じ月に関東の比較的大きな研究会での発表に加え、埼玉県内で特別講演も依頼されていたりと、これらの大きな仕事の準備もそろそろ行わなければならず、さらに書かなければならない症例報告や論文など、いつまで経っても楽にはなりません。

 

これは研究の話ですが、病棟以外では外来患者さんは大学病院も外勤先も、とんでもない勢いで患者さんの数が増えていることと、例のように大学病院のみならず、近くの日赤での当直も頻繁に行っているため、ゆっくりできる日はほとんどありません。

 

そんな日々ではあるのですが、睡眠時間だけはしっかり確保しておりますし、体力的にもそれほど負担にはなっておらず、問題なく熟せるかと思いますので、ご安心ください。

 

 

さて、そんな中、世間では医療に関してはネガティブなニュースばかりです。

 

今一番話題になっているのは、何といっても一昨年起こった看護師が点滴に消毒液を入れて患者を殺害した事件。

 

それだけではなく、裏口入学や検査の見落としや医療事故など。

 

本当に連日のように医療に関してはネガティブなニュースばかり。

 

もっとも、こういうニュースは今後よりよい医療の発展につながるものではあることは否定はしませんが、あまりにも明るいニュースがないのが本当に痛々しいです。

 

果たして医療はこんなに明るいニュースがないのか?

 

そんなことはありません。

 

医学についていえば、新しい薬はどんどん出ていますし、治すというのはかなりハードルは高いものの、治療により健常人と変わらない生活を送ることが出来ている人は、私が医者になってからの10数年で格段に増えました。

 

前々から言っていますのように、関節リウマチについては、この10数年でどれだけ変わったか、これは本当にすさまじいものです。

 

たまたま昨日、研修医と一緒に私が医者になって最初に受け持ったリウマチの患者さんの、自分が診療していた時のカルテを見返してみました。

 

今であれば何てこともないレベルのことも、あの当時は相当苦戦していたことを思い出しました。

 

今と10数年前でこれだけ違うのかと、改めて医療の進歩を実感させられました。

 

また、新しい治療薬が出現していなくても、ここの医者や医療現場のレベルアップにより、例えば薬の使い方がうまくなったり、合併症を未然に防ぐノウハウを身につけたりと、どこの医療現場も確実にいい方向に向いているのです。

 

そして、私もこの前研究会で発表してきたのですが、非常に難しい患者さんを救命出来た経験は、おそらくほとんどの医者は持っていますし、その患者さんはもちろん、一つの救命により関わった人たちが確実に成長します。

 

これは今に始まったことではないです。

 

また、私のように日本一の医療過疎県である埼玉において、その医師不足は本当に深刻で、日々の業務に加え地域の病院の外来や当直も頻繁に行っていますし、実際に程度の差はあれ自分の限界に近い、または時に越えるくらい尽力されている医者がほとんどです。

 

同じことは医者だけでなく看護師やその他医療現場にいるスタッフみんながそうです。

 

 

こういうことについて、メディアが取り上げることはほとんどありません。

 

本当に知ってもらいたいと心から思います。

 

私もブログこそ最近は更新頻度が少なくなりましたが、ツイッター(@takkman_rheum)の方はかなり反響があり、今のアカウントで1年ちょっと経ちましたが、フォロワーも3000人を超え、今も増え続けています。

 

こうして、私が医療において持論を展開し、少しでも明るい話題も提供することが、私の使命だと思っております。

 

医療は明るいニュースもたくさんあります。