今日は友人と人工知能について色々と話しが盛りあがりました。
近年、人工知能についての話題を目にする機会が増えてきています。
友人と今日話したのは、もしこのまま人工知能が発達した場合、人間は一体どう生きていけばよいのかということ。
今すぐの問題ではないが、100年後にはほとんどの仕事は全てロボットがやる時代になれば、人間は仕事をする必要がなくなるかもしれない。
そうなった場合、どういう人生を送ればいいのか、どうやってお金を稼げばいいのか、そんな話しを色々しました。
そういう話題はおそらく日本でもテレビとかで色々となされていることだと思います。
そんな中、医療の世界でも人工知能の可否について、色々と話題になることがあります。
もしかしたら医者という仕事がなくなるかも?
そういう話題を耳にしたことがある方も多いかと思います。
私も医者の仕事をロボットが取って代わるなんてあり得ないと思っていました。
しかし、そんな私でさえ驚かされた人工知能の技術があります。
それが「自動運転」です。
最近、自動運転が行える車はかなり増えてきています。
その精度は驚くべきもので、車はもちろん、歩行者も完璧に認識出来るようです。
今や自動運転の方が人間が操作するより事故のリスクが少ないのではないかとさえ言われています。
これを聞くと、例えば手術にしても、ロボットがやるなんてあり得ないと思われるかもしれませんが、現時点でも完全にロボットがやるわけではありませんが、ダビンチという人間が離れた所で操作し、術野はロボットが操作する手術もありますし、それほど遠くない将来は、人間の血管や神経、筋肉など、それぞれを正確に認識し、よく確実な手順で行うことの出来るロボットが出現しても、全く不思議ではないくらい、この分野の発展は著しいように思います。
ロボットとは別に、近年スマートフォンにより今までなら考えられなかったようなことが、いとも簡単にできる時代になってきています。
実際に診療に役に立つアプリも増えています。
それくらいテクノロジーの世界は凄まじい進歩を遂げているのです。
実際の所どうなのでしょうか。
その答えは、おそらく患者さんの方がよく知っているのではないでしょうか。
自分の症状を伝えたら正確に診断してくれて、膨大なデータに基づいて一番間違いない処方をしてくれるロボットによる診療。
胸の音を聴けば肺や心臓の病気をその場で正確に当ててくれるくらいの技術は、そんなに遠くない将来実現するように思います。
それはそれでいいと思っています。
しかし、それで本当に患者さんが満足するかといえば、やはり違うのではないかと思います。
闘病するにあたり、患者さんが病院に行くことで、期待していることがあるかと思います。
例えば不安に駆られている時に、安心させてもらえるような言葉を主治医からかけてもらったり。
要は人と人との心の交流ということです。
これは患者さんにとっては非常に大きな物のはずです。
多分私が色々と語るより、患者さんが直接語った方がいいのではないかと思っています。
私自身も患者さんが自分の診療に対して喜んでもらえたなら、とても嬉しいですし、そこにやりがいを感じる訳です。
私は医療において人工知能はかなり力になると思っています。
患者さんの症状を入力して、考えられる疾患を可能性の高い順にリストアップする技術は現在もあるらしいし、これは近い将来日本でも導入されるものと思います。
より確実な診療が行えるのであれば、無限の知識と理論に基づいた計算の出来るロボットの方が有利な分野は、医療の世界には間違いなくあります。
だから、うまく人工知能を利用すればいいだけの話しであり、医者と患者さんとの人と人との交流は、人間にしか出来ないことなので、そこは絶対に大事にすべきだと思います。
むしろ、そこをおろそかにして機械的なことしか出来ない医者は、残念ながらロボットに取って代わってもおかしくない訳です。
今こうやって人工知能が進歩し、医者が人工知能に取って代わると言われている現状は、とても嘆かわしいことです。
これはある意味警告のように思っています。
そのためにやることは、もちろん引き続き知識や理論をしっかり身につけることが大事なのですが、患者さんの心理の深い所まで読み取って、社会的な側面も含めて総合的に考えること、そして患者さんの話をよく聞いて、患者さんの気持ちを落ち着けるような言葉をかけることなど、これからはよりそういうことに医者は力を入れるべきだと思います。
人工知能には出来ない医者と患者さんとの人間関係の構築。
これをこれからも大事にすべきだと思います。