聖路加国際病院の名誉院長である、日野原重明先生が亡くなられました。

 

105歳。

 

亡くなるまで最後の最後まで現役を貫かれました。

 

本当に偉大な先生です。

 

105歳まで現役であったことだけでも、十分に尊敬に値します。

 

しかし、思い返せば、日野原先生の功績がいかに素晴らしいものなのかを、本当に実感させられます。

 

日野原先生の数え切れない功績の中でも、もっとも際立っているのは、「予防医学」の提唱です。

 

実は、日本で最初に人間ドックを開設したのは、日野原先生でした。

 

もう60年以上前の話です。

 

そして、今や当たり前の用語である「生活習慣病」の名付け親であり、厚生労働省が「成人病」から「生活習慣病」に名称を改める20年以上前から、提唱していました。

 

さらに、もう世間に浸透する何十年も前から、「患者中心の医療」を提唱しておりました。

 

聖路加国際病院は、全てにおいて日本でトップレベルの医療が行われている病院であり、ここまで凄い病院を作り上げてきたのは、紛れもなく日野原先生です。

 

極めつけは、多くの方がきっとご存じのことと思いますが、地下鉄サリン事件でのこと。

 

聖路加国際病院は日野原先生の指示により、診療業務を全て中止し事件で被害を受けた全ての患者さんを受け入れたことは、有名な話しです。

 

それが実現したのは、日野原先生が災害医療に対応出来る病棟を立ち上げたことが、大きな要因とも言われています。

 

 

数ヶ月前に、ラボの友人から、「最も有名な日本人ドクターは誰だ?」と聞かれました。

 

そこで、私は日野原先生のことを教え、先生に関する動画を見ました。

 

すでに100歳を超えた日野原先生の姿を見て、友人も''Awesome!''と言っていました。

 

そこで日野原先生が、今留学している若者に向けてのメッセージがありました。

 

そこで仰っていたこと。

 

日本を離れて外から日本を眺めることにより、日本がどういう国かということを理解することが大事であること。

 

そこから、今の日本に何が足りなくて、今の日本の何が素晴らしいかについて学ぶべきだと。

 

私にとって、これは非常に影響を受けました。

 

今でも日々それを心がけています。

 

 

まさに日本の医療の礎を作った先生であり、その偉大さは計り知れません。

 

ご冥福をお祈りいたします。