冨永選手、大活躍だったようです。

 

ファンの間でもどうやら注目され始めてきているようです。

 

彼女を応援し始めて4年半。3年半前に初めてお会いし、そこから今までの過程、留学する前まで全て近くで見てきました。

 

私がもうずっと前に思い描いていたストーリーが、そのまま再現されています。

 

まさに念願であり、本当に嬉しいです。

 

しかし、まだこれで全日本の正セッターが確約された訳ではありません。

 

まだまだ戦いは続きます。でも、少なくとも大きな前進となったことは間違いないです。

 

あんまり考えすぎると、興奮して夜も眠れなくなるので、平静を保ちたいと思いますが、これからも頑張って下さい。

 

 

 

さて、今日の話題は、こちらの報道から考える問題について。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170710-00000000-kyt-soci

 

発作性夜間ヘモグロビン尿症は、極めて稀な血液疾患です。

 

発症年齢層が幅広いことから、妊娠出産報告はかなり少ないものと思います。

 

しかも、そのために新薬も投与されていたようです。

 

私自身も、極めて稀な疾患の妊娠出産の現場を経験したことがありますので、事情はよく分かるのですが、このような場合、血液疾患と産婦人科の間で、非常に密な連携が行われます。

 

専門家であっても、この疾患による妊娠出産例の経験は非常に少なかったと思いますので、何が起こってもおかしくなく、いかなる状態であってもすぐにお互い連携して診療出来るよう、医師間ではとても慎重になっていたものと思いますが、果たしてコメディカルの方達は、どこまでそれを理解していたか、ということです。

 

 

そこで、今回私が問題視したいのが、「電話対応」です。

 

実は、私はこの病院の「電話対応」については、ずっと問題提起すべきだと思っていました。

 

このケースは、熱が出たので産婦人科に電話をかけたのだと思います。

 

産後の発熱の場合、おそらく最も最初に鑑別されるのが乳腺炎なのだと思います。

 

おそらく、電話で乳房の痛みやしこりなどの症状の有無を確認し、それっぽい症状があったので、様子を見る形となったのだと思います。

 

乳腺炎の治療はまず搾乳であり、病院に来ても実はやることがないのです。

 

他の症状に乏しい場合は、電話対応のみで様子を見ることは、許容されると思います。

 

しかし、問題はこのように、極めて稀な病気で、常に慎重に対応しなければならないケースです。

 

私も稀な難病を診る機会が多いので分かるのですが、こういう患者さんは、必ず自分が難病を患っており、他の患者さんとは違うことは、伝えたと思います。

 

さらに、この治療薬は、補体という免疫物質の一種を抑制する薬であり、感染には十分に注意しなければならないことは、本人は理解していたと思います。

 

むしろ、妊婦指導で乳腺炎については説明されていたと思いますので、電話をかけたということは、自分は乳腺炎ではなく感染症とかの可能性はどうか、ということを伺いたかったことと、担当医から、何かあったらすぐに電話するように言われていた可能性があります。

 

もっとも、このように特殊なケースもありながら、多くは電話対応可能な状況であり、それを全て医者に相談することは、現実的ではないものと思います。

 

そこで、こういう時に必ず言うべきことは、「特殊な難病や治療を行っていて、先生から何かあったらすぐに電話するように言われている」ということなのですが、残念ながら、これを無視されてしまうケースは往々にしてあるものです。

 

酷いと思われるかもしれませんが、ここで妻が経験した例を挙げます。

 

妻の病気のことなので、詳細は書く訳にはいきませんので、簡単に。

 

妻が現在頓服で内服している薬があるのですが、その薬を飲むべきか、非常に微妙な症状が現れました。

 

最初は私に相談に来たのだが、専門外なので、判断することが出来なかったので、病院に連絡するように伝えました。

 

実はこの症状は、受診する必要は一切なく、専門医が話しを聞いただけで、間違いなく判断出来る内容であることは知っていました。

 

しかし、電話をかけた所、電話に出たのが事務か看護師か分かりませんが、何と、名前も確認せずに、話しだけ聞いた後に、担当医は今日は外来ではないから、予約を取るか、新患で11時までに来るかしかないと、一方的に言われたのです。

 

しかも、妻に言わせると、非常に高圧的で態度が悪かったとのことです。

 

電話をかけたのが朝9時過ぎだったのだが、病院まで電車で1時間半かかるし、しかも対応するのは主治医とは別だし。

 

 

実はちょっと反則かもしれませんが、私は妻の主治医と知り合いであり、連絡先も知っていたので、仕方なくメールを送ることとしました。

 

もしすぐに返事が返ってこなかった場合は、国際電話で私が病院に電話するつもりでいましたが、幸いなことに、すぐに返事が返ってきて、様子を見ていい、ということとなりました。

 

 

もう一例あります。

 

私がまだ日本にいた頃。

 

日曜日だったのですが、妻の体調が悪くなりました。

 

仮にも内科医である私は、絶対に時間外の救急に受診すべきだと判断しましたので、私が勤務する大学病院の救急に連れて行こうと思いました。

 

私は病院の事情を知っているので、例え私であっても、必ず電話をかけてから受診することが必要なことは、重々承知していたが、当初から救急部の電話対応に不満を持っていた私は、「あえて私の名前を言わずに」電話を掛けました。

 

そうしたら、ふてぶてしい態度の「私のよく知っている」ナースが出て、「今混んでるので、そのくらいだったら明日日中の外来にかかって下さい。」なんて言ってきたものだから、頭に来て、私の名を名乗り、ぶち切れました。

 

結局、その時の時間外の先生に回してもらい、診てもらうことになり、無事事なきを得ました。

 

しかし、これらは私だから出来たことです。

 

もし私じゃなければ完全に泣き寝入りです。

 

 

なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか。

 

最初の件について、担当医にメールした際に、この電話対応についての苦情も伝えました。

 

返答としては、電話担当が外来受付や相談など、同時に行っており、一人一人個別に病状に応じた対応をすることが困難なのが現状、とのことです。

 

 

そして、救急部については、一応個別に対応はし、かかりつけの場合はカルテもチェックしていることは知っていますが、対応についてはちゃんとした倫理教育がなされていないことは、知っていますし、クレーマーやモンスターペイシャント、救急の常連やタクシー代わりに救急車を利用する患者など、そういうことに対して過度に疲弊し、対応が悪くなっているのです。

 

その問題点について、副病院長である教授に相談したことがあり、今は改善されてきているものと期待しております。

 

 

しかし、これはおそらくどこの医療機関でも残っている、非常に重要な問題なのではないかと思います。

 

この京大の件は分かりませんが、もし最初の例のように、患者さんに応じて個別に対応することが出来ないのであれば、間違いなく同じことが起こっていたはずです。

 

非常に問題の多い「病院の電話窓口対応」

 

未だこの論点を問題視する意見が少ないように思いますが、間違いなく重要な課題の一つだと思っています。