幼稚園の帰り、必ずよる店、みつる屋という駄菓子屋あり。

 

フーセンガム、イカのおしゃぶり、あめ玉、コマ、ベッタン、ビー玉、花火、夜光塗料の骸骨など、子供心をときめかすものがたくさんあって、毎日20円のお小遣いは、みつる屋に消えていく。

 

コマ、ベッタン、ビー玉は、定番の遊び道具。

 

コマは、喧嘩ごまから始まって、手乗せや肩車の技の競い合い。

ベッタンは、打ち合って、どれだけ相手のベッタンを巻き上げるか。

ビー玉もポリやナキで、相手のビー玉を巻き上げる。

 

へび花火という変わった花火は、黒いチョークを輪切りにしたような花火に火をつけると、黒い物質がモクモクとせり出してきて、ヘビのようにのたうち回るというもの。

 

夜光塗料の骸骨は、昼間光に当てておくと、よる骸骨の形が煌々と浮き上がる。

 

 

みつる屋には、そんな怪しげなものがいっぱいあった。

 

あすは何を買おうか、あさっては何を買おうか、そればかり考えていた。