いつも読んで頂き、ありがとうございます。


  火が恋しい季節となって、思い出したのは、家元見学の際に玄関に置かれていた、煙草盆でした。


  阿古陀の火入れに入った炭団はしっかりと紅く灯り、雨で冷たくなった手をかざすと、ほっと暖かかったです。


  そして、その灰の美しかった事!
私が火入れの灰を抑えると、筋をしっかり付ける為に、灰をぎゅっと抑えてしまうのですが、灰がふんわりしているのです。でも筋はとてもきれいに付いていて。

  見学が終わって、戻ってきてもまだ、しっかりと灯っていました。

  火入れに気を取られて、煙草盆の作りを観るのを忘れていました…。


  家元見学ではお茶は供されませんが、おもてなしの心はそこにしっかりと表されていました。





  お茶の輪、着物の輪が拡がっていきますように。