最近の戸建住宅ですが、マンション同様に価格が上昇しています。
工業製品のように、工場でプレカットしてコスト削減をしているにもかかわらず、です。
プレカットであらかじめ柱や梁などを作り、ブロックを組むように建てられる。つまり技術力がある従来の大工は必要なく、マニュアルされあれば住宅を建てること可能です。
もっとも住民の要望にあったリフォームでは、大工の技術力が必要なことは言うまでもありません。その視点では、「大工が減少」というのは、技術力の伝承の面でも問題があります。
このように大工の減少が続くと、新築はもちろんのこと、リフォームでも問題になります。必要なリフォーム(バリアフリーなど)ができなくなる可能性があります。
現象の原因は、低賃金です。
下請けが一般的になり、大工の可処分所得は確実に減っています。この構造的な問題を解決しないといけません。
宅地建物取引士は、不動産売買の専門家であり住宅の構造そのものには関係ありません。しかしお客様の「需要」や「ニーズ」を把握することはとても大切であり、住宅建設ひとつとっても、このような社会状況の変化をつかむことは大切です。