宅建士は不動産売買の専門家です。しかし法的トラブルが起きると、弁護士の出番。
せっかく民法(権利関係)も勉強したし、「宅建から予備試験へ挑戦しよう」方もいるはず。そこで宅建合格者が予備試験に独学で合格するポイントをまとめます。
学習量は約10倍
宅建試験で合格な知識が10とすれば、司法試験予備試験の合格に必要な知識は10倍の約100ぐらいだと筆者は考えています。
もちろん、もっと知識量は必要、と考える方もいらっしゃるでしょう。しかし新司法試験では最高裁の判例ベースに論文答案を書くので、旧司法試験で必要とされた細かい学説はいりません。
合格に必要な知識をインプットする
まず予備試験合格への第一歩は、合格に必要な知識のインプットです。LEC東京リーガルマインドなど、大手予備校では約300時間で合格に必要な9割の知識をインプット講座(S式予備試験入門講座)として開講しています。
独学での学習となると、LEC東京リーガルマインドの市販テキスト「Cブック」シリーズがおすすめです。独学用に作られたテキストなのでおすすめです。
もっとも全巻揃えると、約5万円近くなります。テレビCMでもおなじみのスタディング予備試験講座だと、論文試験、口述試験対策まで含んで8万円台なので、最初から価格の安いオンライン通信講座を利用した方が早いです。
最大の山場、論文対策では添削は必須。それでも安くする方法とは?
予備試験、その後の司法試験でも論文試験が最大の山場です。短答式試験、および予備試験の口述試験は、相撲で例えると十両みたいなもの。
つまり論文試験こそ、予備試験の合格の最重要部分と言えます。
そんな論文試験ですが、事案の理解、答案の書き方、論証のあてはめなどをマスターします。
基本的な書き方が分かる問題集もあり、独学で合格を目指すならば、このような問題集の利用がベストです。
もっとも論文の勉強では、合格者による添削は必須です。
独学で対応するとなると、例年短答試験の後に実施される奨学生試験の利用ですね。採点ありの論文講座が無料になったり、かなりの低価格で受講できます。
ただし短答合格者向けの実戦答練なので、論文の基礎をマスターするには不適です。やはり最初から低価格の論文講座を受講すべきでしょう。
口述対策
予備試験の最後のステージですね。
旧司法試験と違い、予備試験の口述試験では不合格になるケースが結構あります。しかも旧司と異なり、不合格になると翌年は短答式試験から再スタートという厳しいものです。
そんな口述対策を独学で行うならば、LEC予備試験講座で無料公開されている動画です。口述合格に必要なポイントがコンパクトにまとめています。
まとめ
ここまで宅建合格者が司法試験予備試験に独学で合格する方法をまとめました。
多くの方は不動産業で働きながら合格を目指す方のはず。となると、「限られた時間」で膨大な知識を効率よくインプットする必要があります。
最近では値段の安いインプット講座もあるので、こちらの受講がおすすめです。独学での非効率な学習で失った貴重な時間を経済的な価値に換算した場合、値段の安い通信講座の受講の方が、最終的に安く済むケースが大半です。