中学に入学した娘が、
踊る方のバレエは辞めて、
新たにバレー部に入部した。
え?絶対無理でしょ?
どうせ体験期間中に、
入部を取りやめる、
と思ってた。
私は、そう思っていたのに、
体験期間は、
「バレー楽しい!」
と娘が言っていて、
ついには正式入部した。
所が所が、
今日はすっかり
落ち込んでいた。
帰ってきて、
汗をお風呂で流して、
「少し寝る」
そう言って、
寝室の布団に倒れ込んでた。
気になって、娘に添い寝した。
頭を撫でてたら、
娘が目を開けた。
私は娘に言った。
「バレーやめたい?
元々自分が入りたかった訳じゃなくて、
友達に、入ろうって言われて
強引に誘われて、
入ったもんね。
辞めたかったら、
辞めてもいいよ」
そう言ったら、
娘、ジワーと涙を浮かべた。
「全然、上手にできないの。
レシーブしても、
変な方向にボール飛んじゃうし、
どんな先輩に教わっても
全然出来ないの。
他の一年生、みんなバレー
できるのに。
私だけ、下手くそなの」
そう言って、ポロポロ涙が
こぼれ出した。
私は言った。
「お母さんもね、
ママさんバレーする時、
本当は、
読み聞かせサークルか、
手芸サークルに入るつもりで、
サークル説明会行ったの。
でも、そこで
ママさんバレーサークルに
囲まれて、
やろう、やろうと
すごい押されて、
やってみる事になったの。
下手くそだったよ。
お母さんには、
下手くそ仲間がいたから、
一人じゃなかったから、
頑張れたけど、
一人で下手くそは
辛いね」
娘
「私だけ下手くそだから。
悲しい」
私
「お母さんも
下手くそだったけどね、
ずっとやってたら、
だんだんと、
出来るようになったんだ。
それでも、
上手な人からすれば、
下手くそなんだけど。
でもね、すごく嬉しかった。
出来ないと思ってた事が
出来るようになって。
レシーブ出来るようになって、
サーブ入るようになって、
すごく嬉しかった。
だから、お母さん、
バレーやって、
すごく自分に自信が付いたんだ」
「娘ちゃんは、
今すごく
苦しくて、悲しくて、辛いと思う。
でもね、最初から上手な人は、
その気持ち分からないよ。
娘ちゃんが、
いつかバレー出来るようになったら、
同じ人の気持ちわかるから、
出来ない人を出来るように
してあげられるよ。
最初から出来る人には、
出来ない人を
教える事は、出来ないんだよ。」
「それにね、
今、娘ちゃん
自分の気持ち、説明できたでしょ?
人はね、
辛い事、悲しい事があると、
それを人に話して、
分かって貰おうとするの。
そうしないと、自分の中に
ずっと留まって
苦しいままだから。
だからね、
上手に説明できる人は、
それだけ、
苦しい事、悲しい事、辛い事を
経験しているから、
上手に説明できるの。
娘ちゃん、
お母さんはどんな時も、
すぐ状況を説明して
人に助けて貰ってるでしょ?
それはね、
お母さんが、
それだけ苦しい時期を
乗り越えてきたからなんだよ。
人は幸せだと、
別に他人に分かって貰おうとしないの。
だって、分かって貰えなくても
自分が幸せだったら
それでいいから。
だから、ずっと幸せだった人は、
説明下手くそなんだよ。
娘ちゃんは、
人に説明するの苦手でしょ?
でも、
今、
自分の気持ち、
上手に表現できてたよ。
それは、
この苦しい経験があったからこそ
なんだよ。」
「それにね、
幸せなだけの人の作品には
深みが無いの。
悲しい、苦しみを
乗り越えた人の作品って、
ただ綺麗なだけ、
凄いだけ、
それだけじゃない
何かを感じさせるんだよ」
そう言う話を、娘とした。
娘は少し元気が出てきた。
「バレーもうちょっと頑張ってみる?」
私が尋ねたら
「うん。もう少しがんばる」
そう言ってた。
それから、Youtubeで、
レシーブとオーバーのコツを動画で見て、
公園に行って練習した。
私
「娘ちゃんとバレーが出来るなんて
思ってなかった。」
娘
「私もお母さんとバレー出来ると
思って無かった」
そう言って笑ってた。
私も人に言えるほど上手く無いので、
「下手くそ同士
がんばろう」
そう言って、
娘を励ました。
出来ないって
苦しいけど、
悲しいけど、
実はギフトなんだよ。
息子の話はこちら⬇️



