カレーを食いたいからライスを炊こう。
と思ったら白米が切れていた。
そこでせっかくカレーを食べるのだからと、立派な「ゆめぴりか」を買ったんですね。なんだかんだこれが一番美味い。
カレーは冷ましてから食べたい派なので先にカレーを作り、その後に米を炊くことにしている。
炊飯器にゆめぴりか2合をザーッと入れ、水を加え、スイッチオン。あとは炊けるのを待つだけ。
そうだ、せっかくだからこの間におかずになるものを買ってこよう。こうして僕は近所のスーパーまでひとっ走りおかずを買いに行ったんです。
まさかあんな悲劇が起きているとも知らずに。
20分ほどたったころ、何かしらのおかずを調達し帰ってきた僕は目にした。
床に餅のような薄べったいものが広がっている。
よく見るとそれは白く濁った液体だった。炊飯器を中心に白い水たまりが広がっていたのだ。(炊飯器は床に置いて運用している)
じゃあその出所はどこか。恐る恐る視線を上にあげたところ...
ボコボコと湧き上がる泡。とめどなく溢れ出る粘液。
デロッデロになった炊飯器の姿がそこにはあった。それはそれはもうデッロデロだった。
写真がないのでイメージ
炊飯器の頂点からは粘液がコンコンと湧き出て炊飯器の全てを覆っている。待って待って待って。ちょっと目を離した隙にどーしてこんな蝋人形の館みたいな有様になってしまったのか。
何はともあれ炊飯器を停止させなければ。いかんせん余すところなく粘液まみれなので感電の恐れもある。
粘液にまみれた一人暮らしの黒焦げ死体という変わり果てまくった姿にはなりたくない。コンセントの濡れていない部分を掴み慎重に引っこ抜いた。
あとはもう拭いた。床も炊飯器もコンセントもひたすら拭いた。幸い電気部分に粘液はかかっていなかった。
粘液は冷めてくるとパリッパリになってきた。あのカッコよかった赤炊飯器がパリッパリに。
とりあえずパリッパリを剥がしなんとか炊飯器は(比較的)綺麗な姿を取り戻した。
あまりに慌てていたので写真を撮っていなかったのが悔やまれる。いったいどうしてこんな悲劇が起こってしまったのか。原因は新しく買った米にあった。
新しく買った「ゆめぴりか」、無洗米ではなかったのである。
無洗米じゃないということはすなわち「研ぐ」作業が必要ということだ。
それまで無洗米ばーっかり使っていた僕は「米を研ぐ」という過程をすっぽり忘れて炊飯器にセットしてしまった。
その結果、落とされなかった「ぬか」がお湯に粘り気を作り出し、うどんの茹で汁のごとく膨張。
しかもカレーのために2合も炊いてたもんだから、ものの10分ほどで蒸気口からぬか汁がマグマの如く溢れ出てしまったのではないかと思われる。
まさか米を研がないとこんな大惨事になってしまうとは。
幸い炊飯器は壊れることもなく、今も立派に稼働中である。3ヶ月で2回も炊飯器を買い直す羽目にはならなかった。
炊飯器1号
いやあ怖かった。みなさんもお気をつけてほしい。
ちなみに肝心のカレーライスは炊きなおした米がベッシャベシャになったのでカレーお粥(特盛)になったという。
ガッデム。