シンプルに最近見た愉快な映画シリーズ。
メガパイソン 人間捕獲
「人間捕獲」という迷惑メールのエセ日本語みたいな副題がジワジワくるがそんなに間違っていない。
この手のモンスターパニック映画はだいたい「映画本編よりもパッケージの方が面白い」という事態に陥りがちなのだが、これは映画本編も大変良かった。
画面狭しと暴れ回るフルCG巨大蛇!巨大カエル!明らかに空中で軌道を変えて飛行している殺人魚!髑髏島も真っ青な島の治安である。このパッケージに期待するもの全部あったよ。
ただこの映画、まさかのシリーズ2作目だった。
映画冒頭、画面に「大蛇2(原題)」がババーンと表示された時の気持ちがわかるだろうか。2作目だと分かる邦題にしろ。
と思ったらどうも1作目は日本で販売されていないっぽい。それならまあしょうがないな...
ちなみに3作目はこれ↓である。
邦題全然関係なくなっちゃったじゃないか。しかもちょっとだけパクるんじゃない。
ババアゾーン
レンタルした時の記憶がない。
偉大なる漫⭐︎画太郎先生の読み切りを実写化した短編5本のオムニバスである。
エロ本を買う勇気を得るためにババアから怪しい薬をもらう話や、バス転落事故で生き残った森三中がゾンビに襲われたり野菜スープを飲まされたり様々な脅威に晒される話などバリエーション豊か。
見え見えの地雷映画っぽいのだが5編ともめちゃくちゃ笑っちゃったからこちらの完敗です。
中でも一番やばかったのは3番目の作品「ババアゾーン2」の津田寛治だ。
被害者
あらゆる性欲を失ったが故に全裸になった「エロ借リル蔵(津田寛治)」が「チ◯ポがかた〜くならないかた〜いビデオを出せぇ〜!!」とレンタルビデオ屋の店員に詰め寄るシーンがいつまでも頭から離れない。
このやり取りが10回くらい連続で流れる(映像使い回し)のでDVDプレーヤーが壊れたのかと思った。もう津田寛治の真面目な演技は見れない。
あとついでに遠藤憲一も全裸になる。尻がきれい。
HOUSE
伝説のカオス映画をいよいよ入荷した近所のTSUTAYAはナイスである。
おばあちゃんの家を訪ねた女子学生たちが、1人また1人と家に食われていくジャパニーズスプラッタ映画である。ババアが怖い映画ばっかり観てるな。
井戸とかピアノとか天井照明とかにムシャムシャ食べられたりする。でもそんなに深刻な感じがしないのは不思議なカロリー加減。
人によっては全く合わなさそうである。登場人物が突然バナナになっても怒らない人は観れるかもしれない。
熱海の秘宝館を思い出すこのなんともいえない空気感は一体どこから出ているのだろうか。
気が抜けるようなトンチキBGMのせいなのか、背景が書き割りだからなのか、演技が昭和チックすぎるせいなのか、ピンチを大体カンフーで乗り越えるからなのか、全く分からない。実は密かに計算され尽くした映画なのかもしれない。
テリーギリアム映画にヒントがあるかもしれないが、そんなに考える気も起きないからこの話はここでおしまいなんだ。
貞子DX(ディーエックス)
デラックスではなくディーエックスと読む。デラックスでいいだろ。
薄々予感はしていたけどまさかのコメディ映画だったとは。皮肉でもなんでもなく普通にコメディ映画。ここ最近の貞子コンテンツの自由っぷりはゴジラに比肩する。
好きな点と好きじゃない点が混合する絶妙な映画。
好きじゃねえ点
●なるべく早急にご退場いただきたい方が全然死なない
●観客をビックリさせるためだけの不毛な大音量ビックリシーンが多すぎる(登場人物が「びっくりした...」とやたら声に出すのが堪忍袋に拍車をかける)
●コメディ要素が面白いかと言われたら
好きな点
●「貞子ウィルスをどう克服するか」に特化したSF本筋(もうみんな貞子ウィルスは知ってるよね?という前提で話が進む)
●現代社会だからこそより通じる物語のオチ
●絶対に映画館で見ないといけないシーンあり。DVD待ちしなくて本当によかった。
貞子という擦られまくったコンテンツに対する新しい答えを見せてくれたような気がする。
次はどんな貞子が観れるだろうか。僕としては東京競馬場の巨大スクリーンから現れた超巨大貞子が東京を蹂躙する映画とかが観たい。
パイ
「この世の全ては数字の法則で成り立っている」という発想に囚われた計算の天才が、とあるとんでもない法則に辿りついてしまい、その数式を悪い奴らに狙われる、という話だった気がする。
「気がする」というのは物語の理解に自信がないからだ。
この映画、90年代映画でありながら終始白黒画面であり、音楽もなんだかサイバーパンクで雰囲気がバッシバシにキマっていたのである。
近いものでいえば「鉄男」の雰囲気がわかりやすい。(というかDVD特典スタッフ紹介ページにも塚本晋也監督作品に影響を受けたことが書かれている。)
「鉄男」を雰囲気で楽しんでいた僕は「π」もその雰囲気をのほほんと楽しめた。物語はあまり覚えていないが雰囲気が楽しい。脚本担当の方には申し訳ないがこの映画はそこがいいのである。
劇場版とっとこハム太郎 ハムハムグランプリン(以下略)
20年ぶりくらいにハム太郎映画を観たけど、さては結構カオス映画の部類だな?
恐ろしく早いストーリーテンポと海外童話のような台詞回し。制作人の趣味で無意味に擬人化する妖精ハム。
観ていて心配になるシリアスな状況でも「うわーい頑張れハム太郎〜!」とどこまでも運動会気分なハムちゃんずたちの謎メンタルも面白すぎる。
なかでも3作目「ハムハムグランプリン」は一番好きなやつ。攫われたリボンちゃんを救うために海賊とレース対決する映画だ。
リボンちゃんが「ハム太郎が負けて攫われたままでもそれはそれで楽しそうでちゅわ〜」というスタンスなのがハム太郎映画をハム太郎映画たらしめるポイントである。話が成立しなくなるからやめろ。
映画の大部分はハム太郎とキャプテンハムクックのレース対決。走ったりスキーしたり雪崩にあったり、たまに休憩して2人で寿司を食ったり色々起こるが徹頭徹尾レース。純粋にレース映画としてなかなか見応えがある。
キャプテンハムクックもさっぱりした性格でかなり良いキャラクター。ラストの選択は子供の頃に観た時も胸熱だった。
話の本筋以外でいうと、ミニハムズによる劇中歌「ミラクルルングランプリン」が名曲。
「のんのちゃん」「メリカちゃん」「あい〜んちゃん」
「たかはし」
スピード感もありスリルもあり、レース曲として大変かっこいい。これで運動会やったら盛り上がりそう。
やはりキッズアニメはどこまでも奥が深い。開拓の余地は無限にあるので今後も楽しみである。
シンプルな回なのでシンプルに終わり。
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