スマブラにシモンが参戦しましたね。


この発表を聞いた時最初に思ったことは

『誰だこりゃ』でした。

調べてみると昔ファミコンソフトとして発売された『悪魔城ドラキュラ』というゲームの主人公らしくて。


名前だけを聞いたことはあるもののよく知らなかった本作。どうやら海外ですごい人気があるらしい。現に続編はビシバシ作られているし、他のゲームとのコラボも行われたりしている。スマブラに参戦が発表されたときはかなり盛り上がっていた。(正直誰が参戦しても盛り上がっているように見えるけど)

本作を知らなかった僕はスマブラ参戦の盛り上がりに乗れなくて非常に悔しい思いをするはめに。。

しかし、知らないゲームと出会えることもまたスマブラの醍醐味。早速3DSで500円くらいでダウンロードしましたよ。今の時代、昔のゲームもダウンロード出来るんですね。いい時代に生まれましたね。



で、一通り遊んで見た結果、


ス ト レ ス。



好きじゃないんだよ。不満を言うことはあまり好きじゃないんだよ。でも僕はこのゲームをプレイしてて大体イライラしてたんだよ。

確かに難易度は高いとは聞いていた。こう書くと『お前が下手くそなだけじゃねえか。甘えだ甘え』と怒られてしまうかもしれないけど、確かに僕はゲームの難易度基準が星のカービィ64より簡単か難しいかという天秤の端っこの端っこで生きている超ライト級ゲーマーなので否定はしない。

でも『悪魔城ドラキュラ』は『難しい』というより『理不尽』だと思われる点が多々あった気がしてならない。

そこに座れ『悪魔城ドラキュラ』。昔のゲームだから今更何の意味もない怒りだけどすごくスッキリしそうだから自己満足のために俺は怒る。さあそこに座れ。




まずは足の遅さだ。シモンベルモンド。
君はゾンビとか半魚人とかがウジャウジャいる過酷な環境の中でずいぶん悠々と歩くではないか。

慎重に進みたい気持ちは分かる。ただたまには本気を出して走って欲しい場面が多々あるんだよ。

例えばこういう場面

画面の中央からちょっと右下に大きなコウモリがいる。このコウモリは1面のボスで、素早く突進してくる強い敵だ。
さらにその右下には我らが主人公シモンがいる。
この状況でコウモリが突進してきたらどう対処すべきか?急いでコウモリの下を潜るべきか?一度階段を登ってジャンプで避け反対側に回るか?


答えは『諦める』だ。ダメージを受けた後の対処を考えるしかない。


なぜ攻撃を予測していながら回避することができないのか?別にコウモリが領域展開をしているわけではない。全てはシモン君が悪いんです。


例えば下をくぐり抜けるのはどうだろうか。割と隙間はあるし抜けられるのでは?(この画像の状況だと足場が邪魔で抜けられないけど通れるものとして)

残念ながらそれは無駄だ。今にも飛びかからんとするコウモリの下を潜り抜ける状況でも、我らがシモンの歩くスピードは変わらない。
もちろんコウモリの突進はシモンのそれを軽く凌駕するレベルで速い。よってシモンへの追突は免れないのだ。

それなら上の階段を利用したらどうなるか?確かに急いで登ればコウモリを飛び越せる高さに登れるかもしれない。


だがそうは問屋が卸さない。シモンは一段一段を踏みしめながらゆっっっくり階段を上がる。

それはそれはスピードが遅い。おそらくこの画像の段数を登り終える頃には敵は2発目の攻撃の構えに入ってる。
階段の上でジャンプすることも出来ない。シモンは意地でも手すりを離したくないのかもしれぬ。その執念は尋常ではなく例えダメージを受けようとも階段を上がり終えるか下り終えるまでシモンが階段から離れることはない。マコーレ・カルキン君が階段に接着剤でも塗りたくってるのではないだろうか。

もちろん階段に飛びのるなんて不粋なことも出来ない。
そもそも階段は一段目からしか使うことはできず、飛びのろうとするとすり抜けて落下する。どういう構造だ。

そんな訳でシモンくんの唯我独尊っぷりから来る足の遅さがあらゆる場面においてストレスを誘発させて来るのだ。待てシモン、まだ話はこれで終わりじゃないぞ。






やたら吹き飛ぶ。何がってシモンベルモンドがだ。

階段を登っているときはビクともしないシモン。
しかし階段を使わない時の彼はそうもいかない。
ゾンビの突進や火の玉、コウモリ、包帯。とにかく何かしらの攻撃を受けた瞬間シモンはシモン2人分くらい吹き飛ぶ。

火の玉とかならまだ分かるけどシモンより小さいコウモリの突進でそんなに吹き飛ばないでほしい。なぜならこのゲームは落下死の危険性と常に隣り合わせだからである。

飛んできたコウモリやらメデューサの頭やらで吹き飛んだ先に穴があった時は溜まったもんじゃない。心の中で『そんな痛いもんなの?』と何度も思ってしまった。
あらゆる死の危険性が見える。なお階段は前述した通り。


これまで文句を言ったけどまあシモンも人間だもの。ジャンプ中に移動できないとか、前にしか攻撃できないとか人間的にもしょうがないアクションについては怒れません。

最後の問題はボス敵。お前らだ。

君たちはこんなに動きに制限のあるシモンくんに比べてどうしてそんなに素早いのかな。ソニックを相手にしてるんじゃないんだぞ。

4面のノミ男&フランケンシュタイン、
5面の死神。君たちはゲーム性を学んだ方がいい。

ノミ男はなんだ、ピョンカピョンカとステージ中を走り回るだけじゃなく火の玉まで投げてきやがって。3秒に一回は攻撃が当たるぞ。4発食らったらゲームオーバーだから戦闘が10秒ちょっとで終わってしまう。もう少しジリジリ勝負させろ。
じゃあノミ男を倒せばいいのかと攻撃しまくってたら無敵ときたもんだ。君がラスボスなの?

フランケンもフランケンで体がでかすぎる。のっそりと体当たりをして来るから地味に脅威なのだ。ジャンプではとても飛び越せないから足場に登ってやり過ごそうとするとノミ男がこんにちは。あまりに絶望的だったから『聖水ハメ』を泣く泣く使用しました。(アイテム『聖水』を当てるとダメージを与えつつ敵をしばらく止められるため、当て続けてたら何もさせずに倒せる技)

5面の死神も許さんぞ。

見てくださいこの浮いてる鎌。これ意思を持って追いかけて来るんです。まあこれ自体は攻撃で壊せるし慣れれば楽しい。死神の体当たりはほぼ躱せないという運ゲーにも目をつぶろう。

問題は倒した後だ。ぼくは十何回目のチャレンジでようやく死神を倒した。あの時ほどゲームで喜んだことはそうそうない。そしてボスが倒れた後に出てくるアイテムを取るとゲームクリアなのだが...


鎌『御主人の仇!』


とばかりに満身創痍のシモンへ一斉攻撃。アイテムが取れずゲームオーバーになった。

いや止まれ?ボス倒したら一切の動き止まれ?
なんでさも自我を持ってるように追いかけてくるんだよ。余韻に浸ろうとしたらこうだよ。この事件で萎えたぼくは聖水の一斉放射で死神を灰にしたのであった。

と、この2組にはすごい文句を言ってしまったけど流石というかなんというか、ラスボスのドラキュラ伯爵戦はすごく楽しい。

ドラキュラ伯爵はワープをしながら三方向に火の玉を放ってくる強敵だ。しかし体当たりをしてこないから機動力の低いシモンでもちゃんと戦える。火の玉をギリギリでジャンプしてかわしながら弱点の顔に攻撃するガチンコバトルはそれまでの反動もあって爽快感が半端なかった。

倒した後のテテテテテテテーンも素直にビックリして楽しかった。骨の龍だと思ったらイカだった時を思い出す。

熱いバトル。これだよこれ。

あとやっぱり各ステージのBGMが凄くかっこいい。特にスマブラ参戦pvで使われた1面の曲と、ドラキュラ伯爵との戦闘BGMがカッコいい。ファミコン音源だから一度に3音しか出せないのに、工夫を凝らしてカッコいい曲を作る当時の作曲家凄い。スマブラアレンジも楽しみです。

というわけで後半褒めちゃったけどあの時のストレスは忘れないからな!今後もストレスしてないか見張るために違う作品もダウンロードしておくからな!スマブラでも使うぞ!