グリーンカード申請に見る給料、最終回 | とりあえず、できるといってみよう!

グリーンカード申請に見る給料、最終回

とくに反響もなく、ひっそりと続いてきたこのシリーズ、今回で最終回です。

前回まで日本人の給料を調べましたが、 Excelを作る手順が確立されたため、他の国も簡単じゃん、と思うに至りました。

さて、どこにするか。なんとなくで中国です。とはいえ、中国人のPERM申請数は(インドに大きく水を開けられているとはいえ)世界2位、日本人の申請数の数倍です。一部手順に手動が入っているため、あんまり多いと面倒。と、いうことで、2015年にPERMが通った分に限りました。

よって、今回の比較は、「カルフォルニア州の日本人申請情報(2014 1月-2015 3月)」と、「カルフォルニア州の中国人申請情報(2015年 1月-3月)」との比較になります。

本題に進む前に、今回データを眺めていて、PERMに出している給料レンジがやけに広く、さらに複数人が同じ額になっている会社がいくつかあるのに気が付きました。具体的にはGoogleやCiscoなどで、例えばCiscoは数十人がFrom 98927ドル To 135000ドルで登録しています。PERMのプロセスにおいてはできるだけ低くするのが原則なのですが、おそらくこれらの会社は、あまりにも多いのでそのグレードのレンジ、という形で申請してるのだと思います。なんにせよ、前回までの整合性のため(と、簡便性のため)にここではToの値を使います。これによってやや高めに出ている可能せはあります。

データ元は、前回同様DOLです。


まず、ヒストグラムを比較してみよう。



ヒストグラム

カルフォルニア州の日本人と大きく違うのがわかるでしょうか。日本人の山は左に、中国人の山は120-140Kに。

日本人の平均が9万8千ドル、中央値が8万8千ドルに対し、中国人は平均12万2千ドル、中央値が12万4千ドルとなっています。

これは前回触れたように南カルフォルニアに日本人が沢山いて、IT以外の職に付いているから、といえます。でもなんとなくそれだけでは説明しきれない気が。

まずは最終学歴を見てみましょう。


中国人学歴 日本人学歴

あ、Ph. D.って書くべきなのか、とか細かいツッコミはしないでください。適当に書いてしまいました。

中国人、高学歴。(中国人にLawyerが2人いてOtherに入ってたので、なんとなく博士に入れちゃいました。)


そして、前回イマイチだった最終学歴をとった年から調べた職歴の分布。


職歴分布比較


もうね、中国人みんな若い。アメリカか中国の大学をでて、アメリカで修士号をとって、アメリカで就職して数年で永住権申請(でもずっと待たないといけない)、というのがよくあるパターンなんだと思います。
(ちゃんと数えてないけど、7-8割は最終学歴がアメリカの大学でした。ざっと見た感じ、日本は6割以上は日本の大学かな?)

ほとんど新卒なので、まだ給料にもあまり差がついておらず、ベースのサラリーはほどほどに収まっている、と。(優秀な人には一時金や株が来る。)

日本人の最終学歴取得からの平均年数13.2年に対して、中国人は5.4年でした。

まとめると、若くて、高学歴で、お金持ちなのが中国人、という感じでしょうか。日本人は地域によるけど、シリコンバレーに関しては、日本でキャリアを積んだ人が第二の挑戦をする場所、という感じかと。

おしまい、ちゃんちゃん。