群馬県の日帰り滝旅 #1

滝をめぐる傍らで神社に参拝して御朱印をいただいています。滝と神社、共通項も多くて滝をモチーフにした御朱印帳もあります。御朱印は文字通り"印"ですが、自分の関心は添えられる"墨書"の方にあります。コロナ以降、書き置き御朱印が多いなかで、僅かであっても自分のために時間と労力を割いて書き入れていただいた御朱印には、唯一無二の愛着が湧くというものです。

まだ御朱印ブームの前に一度だけ訪れていた榛名神社。平日は御朱印を書き入れていただけるので、それが今回の滝旅のきっかけとなりました。

平日の朝、人はちらほらと。

心地よい参道を沢靴で歩きます。

鞍掛岩。ピンクの花を咲かせている木がありました。

雨の直後、この岩間は滝になるか?

矢立杉。自分が産まれる遥か前からここに立つ地球の大先輩。

双龍門。奇岩と調和する榛名神社。

門をくぐって改修工事中の本殿へ、そして参拝。

参拝を済ませて御朱印を拝受しました。

滝は途中でも見えていましたが、参道下の沢沿いの道に進みます。

瓶子の滝 みすずのたき

丸味の岩をクネクネ流れて、あとは一直線に落ちる滝。

こんなにか細い滝であっても、長い時間をかけて岩を削っている。

滝行や裏見もできそうですが立ち入りは禁止。自然の遊歩道なら自己責任で強行もありますが、ここは神域なので素直に従います。

自然(滝)の『動』と人工(神社)の『静』を楽しむことができました。

榛名湖。太陽に燦々と照らされて榛名富士。

榛名湖から少し走って嬬恋村へ。
嬬恋村は中学2年生の移動教室で来たなぁ……歳を重ねるにつれて、やたら昔の事を思い出す。

あっちこっちの滝に行っていても、有名な誰もが訪れている滝なのに、巡り合わせが悪くて会っていない滝がポツンとあったりしますよね。

そんな滝に会いにきました。駐車場から徒歩で20歩くらい。

瀬戸の滝
公称落差 60m、草津白根山を水源にもつ滝だそうです。

滝の岩壁は脆そう。言い方を変えれば……柔らかそう。

見えない落ち口からの一筋が、岩に当たって拡がって。

左側の落ち方も繊細な滝。

橋の上から滝つぼの縁に降りました。

あれ?

今年の初裏見。ほぼほぼ水に打たれていますが。

滝は裏側や直下から滝の内面を見ることも、滝の嗜みのひとつではないかと。

滝の左上はコンクリートで固められていました。これを不粋と感じることもあるでしょうけど、よくぞ滝を残してくれたとも思えます。

水飛沫はいつも神々しい。

そして滝つぼに虹が架かりました。

滝右側の園地に解説板がありました。

昭和5年は西暦1930年なのでほぼ100年前の瀬戸の滝の写真です。

橋はともかくとして、その時代に自分がこの滝の直下に立ったらどう感じただろうか。

そして今、目の前の滝は、ただただ良い滝だなぁって。

たくさんの滝に会うことは楽しいですが、同じ滝の昔の姿や日々の変化(無変化)を見比べることもまた楽しいものですよね。

【まとめ】
◯2024.5.17 ひとりで。
◯天気は晴れ。
◯厳かな榛名神社、そして瓶子の滝。
◯今年の初裏見は瀬戸の滝。
◯100年前の滝の写真。

◯訪れた滝
●瓶子の滝:群馬県高崎市
○瀬戸の滝:群馬県吾妻郡嬬恋村