山陰山陽の滝旅 #28


滝旅は再び岡山県に戻ってきました。
国道を走っていると『鳴滝峡』の看板があったような。相棒はもう少し先を曲がれと言う。その通りに曲がりしばらく走ると、小さな標識と狭い林道となりました。

大丈夫かな……と思いつつ進むと『名勝鳴滝峡』の入り口に到着。

路肩に一台分のスペース。名勝のわりに地味だなと思って看板を見たら、ここは上流側の入り口だった。

延々と遊歩道を1km下って登り返さなければならない……まっ、下からでも同じ事か。


一応、この順番で滝に会えるようです。

では峡谷に降りていきましょう。

霊蛇の滝 れいじゃのたき
『神秘さの漂う中を、蛇のように蛇行して流れているところから"霊蛇の滝"といいます』

峡谷の最も上流の滝は渓流瀑。

嘔穴を伴って………

峡谷の右岸側を下っていきます。

夫婦滝 みょうとたき
二本の滝が寄り添う滝。仲睦まじい姿は正面から見たかった。

水うす滝

『うすを並べたように、直径1m内外のおう穴が連なっていることから"水うす滝"といいます。』


おっ、この先は切れ落ちているのか?

遊歩道はやや急な下り坂。落ち葉で滑ります。

遊歩道から外れて。

水うす滝から飛び出す水飛沫。

峡谷らしさを感じます。

雄滝の滝前に枝道を降りていきます。

雄滝 おんたき
『鳴滝峡最大の滝で、春秋のころ晴雨を知らせる鳴動が轟くと云われ、荒々しく流れ落ち勇壮なところから"雄滝"といいます。』

細い水路を落ちた水は下段で扇状に広がります。

峡谷の生態系を育む水は、いかにも栄養に富んでいますと言わんばかり。

水飛沫が厚い、濃い。

そして新鮮な空気と触れ合って、酸素を存分に取り込んでいるかのよう。


一連の連瀑を観瀑台から遠望します。

水うす滝から雄滝、その直ぐ下流に落ちるのが二ノ滝。

遠望の水うす滝と雄滝。

二ノ滝
岩壁のような峡谷を落ちる姿は壮観です。

水の流れや小滝を楽しみながら峡谷の遊歩道を下っていきます。

輝滝 きたき

『滝周辺の岩にコケが生えていて、日光を浴びると、滝の水と調和してキラキラ輝いているところから"輝滝"といいます。』


自分には滝そのもの、水そのものが輝いているように見えました。

雌滝 めんたき

『滝の中央に河童(カウコウ)の梯子岩という13段の安山岩の露出があり、この中を女性らしく優しく流れ、鳴滝峡で一番優雅なところから"雌滝"といいます。』

滝の中央に突出した岩を両側から包み込むような流れも女性的ではないかと。

子滝
上に見えている雌滝から続いて、細かい段々を駆け降りてきます。

『雌滝に寄り添い、母親に抱かれているようなところから、"子滝"といいます。』


雨降滝
普段は岩が点在したところに、ひと雨降ると滝が出現する。

この日は辛うじて水飛沫が見えました。

吉備のあけぼの
中島の両側に左滝と右滝の渓流瀑があるそう。全景を見ることも想像することも難しい。

三段の滝
小さいけど滝らしい滝。

一段目を落ちてからククッと曲がって二段目に。

三段の滝が一番下流の滝。勿論、下流側の駐車場まで往復する余裕はなく、ここで引き返して遊歩道を登って戻ります。

夫婦橋。その先にも遊歩道があったので進んでみました。

夫婦岩。だんだん道が心許なくなってきました。

戻るのも面倒だったので、子滝の下あたりを目掛けて渡渉して往路に復帰しました。

一瞬、何と書いてあるのか判りませんでした。

帰路はひたすら登り遊歩道。

登って下るか、下って登るか、距離はたいして変わりませんが、なんだか疲れました。

やはり鳴滝峡は下流から滝を見ながら登って、下ってくるのが正統派のようです。


【まとめ】

◯2024.5.4 ひとりで。

◯天気は晴れ。

◯上流入り口から鳴滝峡へ。

◯水うす滝+雄滝+二ノ滝の壮観。

◯雌滝+子滝の繊細な優しさ。

◯三段の滝の滝らしさ。


◯訪れた滝

鳴滝峡:岡山県井原市

○霊蛇の滝

○夫婦滝

○水うす滝

○雄滝

○二ノ滝

○輝滝

○雌滝

○子滝

○雨降滝

○吉備あけぼの

○三段の滝